
必見!ドローン150m超えの特例と複雑空域突破
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【150m以上でも物件との離隔】が30m未満なら高高度対象外…となる特例。ただ空域調整は必要。東京管制部へ。「そこは東京進入管制区。東京空港事務所と調整せよ」との指示に東空事に申入れ。同時に「羽田空港周辺だが高さ制限値から3m低いため空港周辺申請はしません」と申告中。羽田空域は複雑です。
— drone高難度申請 矢野事務所 (@drone_nippon) July 23, 2025
ドローンを飛ばす上で「150m以上の飛行は許可が必要」というのは常識といえます。
ただ、その飛行が、高層ビルなどの物件から30m以内だった場合、この「150m以上」の規制の対象外になる特例があることをご存じでしょうか。
まさにこれは、プロの現場で直面する、一歩踏み込んだドローンの飛行許可・承認の話です。
特に、東京の空域のように複雑な場所では、この特例を知っているかどうかが、業務の可否を分けることもあります。
今回は、この「150m以上でも物件との離隔30m未満」の特例について、その背景から実際の空域調整プロセス、そして羽田空港周辺のような高難度エリアでの具体的な対応まで、私の実務経験と国土交通省の審査要領に基づき、解説します。
物件は汐留カレッタ(電通ビル)です。
このページで分かること
150m以上飛行の原則と「特例」の謎
なぜ150m以上は許可が必要?
航空法では、地表または水面から150m以上の空域でのドローン飛行は、原則として国土交通大臣の許可が必要とされています。
この規制の主な目的は、有人の航空機との衝突を回避するためです。
航空機は、離着陸時や国土交通大臣の許可を得た場合を除き、通常150m以上の高度で飛行するため、この空域でのドローン飛行はニアミスのリスクを高めるからです。
「物件との離隔30m未満」なら150m超えでもOKな特例とは?
しかし、ここに例外があります。
それが「高層ビルなど、地上の物件から30m未満の距離で飛行させる場合、150m以上の高さであっても、高高度飛行の対象とはならない」という特例です。
「物件との離隔30m未満」というのは、ドローンと建物などの物件の水平距離が30m未満である状況を指します。
このような状況下での飛行は、審査要領において、通常の150m以上の空域を飛行するケースとは異なるリスクとして扱われます。
なぜこの特例が認められているのでしょうか?
その背景には、以下のような合理的な考え方があります。
- 有人航空機の接近リスク
高層ビルやタワーなど、固定された物件に極めて近接した空域(30m以内)は、通常、有人の航空機が飛行したり、ましてや低空で接近したりすることは、物理的にも運航の安全性からもまずありません。そのため、この特定の条件下では、一般的な150m以上の空域における有人航空機との衝突リスクとは切り離して考えられるのです。 - 特定の業務での必要性
この特例は、例えば高層ビルの外壁点検、設備点検、建設現場における構造物周辺の測量など、物件に近接した場所で高所作業を効率的に行うために設けられています。安全を確保しつつ、ドローンによる産業利用を促進するための合理的な措置と言えるでしょう。
特例を活かす!東京管制部・羽田空域との調整術
この特例を適用して150m以上を飛行する場合でも、単に「対象外だから勝手に飛ばしていい」わけではありません。
事前の空域調整が必須となります。
東京管制部への連絡と指示
地表から150m以上の空域を飛行させる場合、原則として当該空域を管轄する管制機関への事前調整が必要です。
私の場合も、東京の高層物件周辺での飛行を計画した際、まず東京管制部へ連絡を取りました。
その際、管制部からは「そこは東京進入管制区だから、東京空港事務所と調整してください」という具体的な指示がありました。
これは、飛行エリアが羽田空港の航空機が離着陸に利用する空域(進入管制区)に含まれるため、空港の運航安全に直接影響を及ぼす可能性があると判断されたためです。
東京空港事務所との綿密な調整
管制部の指示を受け、次に東京空港事務所へ調整を申し入れました。
ここでは、以下のような具体的な内容を綿密に協議することになります。
- 飛行経路の提示
どのようなルートで飛行するのか、地図上に明確に示します。物件との離隔30m未満を厳守する具体的な計画が求められます。 - 飛行日時・時間帯の合意
空港の運航状況(特にピーク時間帯)を考慮し、ドローン飛行が航空機の運航に影響を与えない時間帯を調整します。 - 安全確保体制
緊急時の対応策、連絡体制、無線交信の要否、補助者の配置など、詳細な安全対策を説明します。
この調整は、飛行の安全性だけでなく、空港の運航を円滑に進めるためにも不可欠です。
「高さ制限値から3m低い」ことの重要性
さらに「羽田空港周辺だが、高さ制限値から3m低いため空港周辺申請はしません」と申告しました。
これは、国土交通省の審査要領にも明記されている原則に基づいています。
空港周辺の空域(進入表面、転移表面など)には、航空機の安全な離着陸のために「制限高さ(制限表面)」が設定されています。
この制限高さを超えてドローンを飛行させる場合は、空港周辺の飛行許可申請が別途必要になります。
しかし、例え空港に近接した場所であっても、計画している飛行高度が、そのエリアの「制限高さ」を上回らない場合は、空港周辺の飛行許可は不要となるのです。
わずか3mという差ですが、これが申請の要否を左右する非常に重要なポイントとなります。
このため、高さ制限システムなどを通じて正確な制限高さを割り出したり、高さ制限システムのない空港では直接空港事務所に確認することが不可欠です。
羽田空域が「複雑」である理由
Xの投稿に「羽田空域は複雑です」と書きましたが、これには様々な要因があります。
- 複数の管制空域の重なり
羽田空港は、管制圏、進入管制区、管制区といった複数の管制空域が非常に高密度で重なり合っています。これらがドローンの飛行に厳格な制限を課します。 - 世界有数の交通量
羽田空港は国際線・国内線ともに膨大な数の航空機が発着する、世界でも有数のハブ空港です。常に多数の航空機が上空を飛び交っており、ドローンの飛行がこれら航空機の運航に与える影響は計り知れません。そしてこの傾向はインバウンドの増加でますます顕著になっていきます。 - 高層構造物の点在
東京の都心部に位置するため、高層ビルやタワー、アンテナなどの構造物が多数存在します。これらが航空機の航行だけでなく、ドローンの電波状況やGPSの受信精度にも影響を与える可能性があります。 - 厳格な安全基準
国際空港である羽田では、他の空港以上に厳格な安全基準が適用されます。そのため、ドローンの飛行許可・承認の審査もより慎重かつ詳細に行われます。
まとめ:複雑な飛行はプロへの相談が必須!
今回ご紹介した「150m以上でも物件との離隔30m未満」の特例は、特定の条件下でのドローン活用を広げる画期的なものです。
しかし、その適用には、法的根拠の理解、航空局や空港事務所との綿密な空域調整、そして詳細な安全対策の立案と証明が不可欠です。
特に、東京・羽田周辺のような複雑な空域での飛行は、一般的な知識だけでは対応が難しいケースがほとんどです。
安易な自己判断は、思わぬ航空法違反や重大な事故につながりかねません。
もし、このような高度なドローン飛行を検討されているのであれば、必ずドローン法規制に詳しい行政書士や、専門のコンサルティング会社にご相談ください。
最新の法規制や実務的なノウハウに基づき、あなたの安全で合法的なドローン活用をサポートします。
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