ドローン運航の判断設計・体制構築

レベル3.5ドローンは立入管理措置不要ではない:矢野事務所

 

今回は、ドローン飛行のレベル分類の中でも、特に議論を呼ぶ「3.5飛行」について、そのカテゴリー分類と立入管理措置の考え方を、より詳しく解説します。

レベル3.5の全体像はこちら

▶ レベル3.5の整理(全体まとめページ)

この条件、レベル3.5で成立しますか?

飛行範囲・第三者管理・体制設計によって、成立可否は変わります。
制度上可能でも、実務では止まるケースが多い領域です。

飛行条件を確認する

この場所で事故にならずに運航できるかは、条件によって変わります。

飛行条件を確認する

レベル分類とカテゴリー

ドローンの飛行は、その飛行技術に応じて、レベル1、レベル2、レベル3、レベル3.5、レベル4と分類されます。

さらに、これらのレベルはリスクに応じてカテゴリーI、カテゴリーII、カテゴリーIIIという3つのカテゴリーにも分類されます。

このカテゴリー分類は、ドローンの飛行を安全に管理するために、航空法に基づいて定められています。

カテゴリーI
航空法の規制を受けない飛行。
これは、比較的リスクの低い飛行であり、例えば、人がいない場所で、機体を常に目視できる範囲内で飛行させるような場合が該当します。
カテゴリーII
航空法の規制を受ける飛行(立入管理措置を講じるもの)。
このカテゴリーには、人口集中地区での飛行や、目視外飛行など、ある程度のリスクを伴う飛行が含まれます。
これらの飛行を行う際には、安全を確保するために、立入管理措置を講じることが義務付けられています。
カテゴリーIII
 航空法の規制を受ける飛行(立入管理措置を講じないもの)。このカテゴリーは、カテゴリーIIよりもさらにリスクが高い飛行であり、無人地帯での目視外飛行など、特定の条件下での飛行が該当します。カテゴリーIIIに分類される飛行は、より厳格な安全対策が求められます

このカテゴリー分類において、重要な役割を果たすのが「立入管理措置」の有無です。

立入管理措置とは?

立入管理措置とは、ドローンの飛行経路下に第三者が立ち入らないようにするために講じる措置のことです。

ドローンの飛行においては、万が一の事故が発生した場合に、地上にいる人々や物件に被害が及ぶ可能性があるため、これを未然に防ぐための措置が非常に重要となります。

具体的には、以下のような方法があります。

補助者の配置

飛行範囲内に第三者が立ち入らないように、補助者を配置して監視や警告を行う方法です。

これは、従来のドローン飛行において、最も一般的な立入管理措置でした。

立入禁止区域の設定

ロープや柵、コーンなどを用いて、ドローンの飛行範囲を明確に区切り、第三者の立ち入りを制限する方法です。

イベント会場や工事現場など、特定の範囲での飛行を行う場合に有効です。

警告表示の設置

看板やポスター、拡声器などを用いて、ドローンの飛行中であることを周囲に知らせ、注意を促す方法です。

これにより、第三者が誤って飛行範囲に立ち入ることを防ぎます。

従来のドローン飛行では、レベル3飛行において、これらの立入管理措置を講じることで、無人地帯を確保していました。

レベル3飛行は、人がいない場所で行う目視外飛行であり、カテゴリーIIに分類されていました。

3.5飛行と立入管理措置

さて、本題の3.5飛行です。

3.5飛行は、レベル3飛行と同様に、無人地帯での目視外飛行を行い且つ立入管理措置も行うものです。

ただその方法が大きく異なります。

レベル3飛行

レベル3飛行は、補助者の配置や補助者がない場合は看板や地上のカメラ等で立入管理措置を行うものです。

飛行範囲に補助者等を配置し、第三者の立ち入りを監視・制限することで、安全を確保していました。

3.5飛行

機上カメラ等による立入管理措置です。

3.5飛行では、ドローンに搭載された高性能なカメラやセンサーを用いて、飛行範囲内の状況をリアルタイムで把握します。

そして、必要に応じて、遠隔から飛行経路を変更したり、飛行を一時中断したりすることで、第三者の安全を確保します。

つまり、3.5飛行では、従来のレベル3飛行のように、地上において監視カメラや警告版等を使って第三者の立ち入りを管理するのではなく、ドローンに搭載されたカメラやセンサーという「テクノロジー」を用いて、上空という遠隔から状況を把握し、必要に応じて飛行を制御することで、立入管理措置を行うのです。

この方式により、3.5飛行では、従来のレベル3飛行に比べて、より効率的かつ柔軟な飛行が可能になります。

例えば、広範囲にわたる飛行や、人が立ち入ることが困難な場所での飛行も、安全に行うことができます。

3.5飛行はカテゴリーII

ここで重要なのは、3.5飛行においても、「立入管理措置そのものが不要となるわけではない」ということです。

3.5飛行では、立入管理措置の方法が従来の地上での措置から、ドローンに搭載されたカメラやセンサーを用いた遠隔的な方法に変わっただけであり、飛行経路下に第三者が立ち入らないようにするための措置は、しっかりと講じられています。

ドローンの飛行形態は、立入管理措置の有無によってカテゴリーIIとカテゴリーIIIに分類されます。

カテゴリーIIの飛行では、どのような形であれ、立入管理措置を講じることが求められます。

したがって、3.5飛行は、カテゴリーIIに分類されることになります。

この点は、3.5飛行を理解する上で非常に重要です。

3.5飛行は、無人地帯で行われる目視外飛行であるという点ではレベル3飛行と共通していて、この点が同じカテゴリーIIだということです。

立入管理措置の方法が異なるため、飛行レベルは異なるということを覚えておきましょう。

まとめ

3.5飛行は、ドローンの更なる活用に向けて、非常に重要な技術となるものです。

物流、インフラ点検、災害調査など、様々な分野での応用が期待されています。

しかし、その内容を正確に理解しておくことが不可欠です。

3.5飛行は、レベル3飛行とは立入管理措置の方法が異なるだけで、カテゴリーとしては同じカテゴリーIIに分類されるという点を、しっかりと覚えておきましょう。

そして、3.5飛行の特性を活かし、安全かつ効率的なドローン運用を実現していくことが、今後のドローン業界の発展に繋がります。

 

簡単なご相談はこちらから

許可申請、飛行の可否、手続きの流れなど、まずはお気軽にご相談ください。

案件について相談する

※飛行許可申請のみのご相談にも対応しています

Xでフォローしよう

おすすめの記事