
ドローン地理院地図の使い方|矢野事務所
ドローン飛行では、単に飛ばす場所を確認するだけでは不十分です。
実務では、
- 高度150mの判断
- 高低差確認
- 空港周辺空域
- 基地周辺案件
など、多くの判断で「地形確認」が必要になります。
その際、実務で非常によく使われるのが地理院地図です。
この記事では、ドローン実務で地理院地図が重要になる理由を整理します。
このページで分かること
地理院地図とは
地理院地図は、国土地理院が提供している地図サービスです。
航空写真・標高・地形情報などを確認でき、ドローン飛行計画でも広く利用されています。
単なる地図ではなく、
- 高低差
- 谷地形
- 尾根地形
- 周辺施設
などを把握するための実務ツールとして使われます。
高度150m判断で重要になる
ドローン実務で特に重要なのが、高度150mの判断です。
航空法では、地表または水面から150m以上の空域で飛行する場合、原則として個別許可申請が必要になります。
ここで問題になるのは、離陸地点ではなく、機体直下の地表からの高さで判断される点です。
つまり、高低差の大きい場所では、水平移動だけで高高度飛行になる場合があります。
空域と高度の関係については、空域位置関係別ドローン許可の考え方でも整理しています。
地形確認で見落としやすい例
例えば次のような場所です。
- 谷越え地形
- 崖地形
- ゴルフ場の陥没コース
- ダム・河川周辺
このような場所では、見た目では低高度飛行に見えても、実際には150m超となる場合があります。
ゴルフ場の高低差問題については、ゴルフ場のドローンと高度150m制限でも解説しています。
空港周辺案件でも使われる
地理院地図は、空港周辺案件でも重要になります。
特に都心部では、空港の制限表面との関係確認が必要になる場合があります。
例えば次のような確認です。
- 飛行地点の標高
- 周辺構造物との関係
- 高高度飛行との関係
実務では、地図だけでなく「高さ」をどう評価するかが重要になります。
都心高高度案件については、高高度ドローン空撮ロケの実務でも触れています。
基地周辺案件でも重要
基地周辺案件でも、地理院地図は実務上重要です。
例えば次のような確認です。
- 施設との距離
- 飛行位置との関係
- 管制圏との関係
このような案件では、単に住所確認だけでは不十分な場合があります。
重要なのは「運航成立」
地理院地図は、単なる地図確認ツールではありません。
実務では、
- なぜこの高度で成立するのか
- なぜ安全と言えるのか
- なぜこの経路なのか
を説明するための判断材料になります。
つまり、地理院地図は「飛ばせるか確認する道具」というより、運航成立を説明する道具として使われる場合があります。
まとめ
ドローン実務では、地理院地図による地形・高低差確認が重要になります。
特に高度150m判断、空港周辺案件、基地周辺案件では、地形確認が運航成立に直結する場合があります。
単に「飛ばせるか」ではなく、「なぜ成立すると説明できるか」という観点で地図を使うことが重要です。
◆ドローン運航は『事後説明』を前提に設計する◆
法人案件では「飛ばせるか」だけでは進まないことがあります
ドローン運航は、許可が取れるかだけでなく、現場で最後まで成立するかで判断する必要があります。
- 第三者管理は維持できますか?
- 監視体制は機能しますか?
- 中止判断は定義されていますか?
- 発注者・関係者への説明は通りますか?
これらが整理されていない案件は、許可があっても現場で止まる方向に傾きます。
※飛行許可申請のみのご相談にも対応しています