
第三者状態は「運航成立」で決まる|矢野事務所
さ第三者が乗って移動する車は今は第三者の扱いですが今後第三者となる場合とならない場合と二つに区別される事になるそうです。簡単に言えばレベル3.5の要件満たしていれば第三者とみなさないことに。近々告示が出るとのことです。3.5の要件とは例の三つです。通行人は変わらず第三者のままです。
— drone高難度申請 矢野事務所 (@drone_nippon)
ドローン運航において最も誤解が多いのが、「第三者」と「第三者上空」の扱いです。
特に実務では、単に「誰が第三者か」を整理するだけでは足りません。
重要なのは、飛行中に第三者状態を維持できるかです。
つまり問題になるのは、車両が第三者になるかどうかだけではありません。
第三者が流入しない状態を維持できるのかが問われます。
このページで分かること
航空法上の「第三者」とは
航空法上の第三者とは、「無人航空機の飛行に直接的又は間接的に関与していない者」を指します。
逆に言えば、飛行に関与している者は第三者には該当しません。
- 直接関与者:操縦者・補助者など、安全確保に必要な要員
- 間接関与者:飛行目的を共有し、指示に従う前提の関係者
例えば、映画撮影の俳優やスタッフなどは第三者には該当しません。
しかし実務では、単なる肩書ではなく、実際に安全管理へ組み込まれているかまで見られます。
第三者上空は「真下」だけではない
第三者上空とは、単に真上を飛ぶことだけを指しません。
落下した場合に到達する可能性がある範囲に第三者が存在するかで判断されます。
つまり、実務では「30m」という数字だけでは整理できません。
重要なのは、飛行中に第三者が流入する可能性を管理できるかです。
そのため、第三者上空の問題は、単なる距離ではなく、状態維持の問題として扱われます。
この考え方は、ドローン第三者管理設計の実務|矢野事務所でも整理しています。
車両は原則として第三者
原則として、移動中の車両に乗っている者は第三者として扱われます。
そのため、道路上空や交通量のある場所では、運航成立性が大きく問題になります。
ここで重要なのは、「道路上空を飛べるか」ではありません。
- 車両流入を制御できるか
- 一時横断で収まるか
- 中止判断が機能するか
が問題になります。
つまり、車両が存在するだけでなく、その状態を管理できるかで結論が変わります。
レベル3.5による例外
ここで重要なのがレベル3.5です。
一定の要件を満たした場合、移動中の車両上空を一時的に飛行しても、第三者上空とはみなされない扱いになります。
ただし、これは誰でもできる運用ではありません。
- 技能証明
- 運航管理体制
- 立入管理措置
- 飛行経路管理
などを前提としています。
つまり、レベル3.5は「自由化」ではなく、高度な状態維持を前提にした運航設計です。
第三者状態は飛行中に崩れる
ここが実務で最も重要です。
第三者状態は、飛行開始時に成立していても、飛行中に崩れることがあります。
- 歩行者が流入する
- 車両が近づく
- 監視範囲外から人が現れる
- 補助者が確認できない
- 施設利用者が動線を変える
つまり、「飛行前に問題なかった」だけでは足りません。
飛行中に第三者状態を維持できるかが重要です。
ここが設計されていない場合、許可があっても現場で止まります。
第三者整理は「中止判断」とセット
第三者状態が崩れた場合、次に問題になるのは中止判断です。
誰が気づくのか。
誰が操縦者へ伝えるのか。
どの時点で飛行を止めるのか。
ここが曖昧なままでは、第三者管理は成立しません。
つまり、第三者整理は単なる法解釈ではなく、中止判断設計まで含めて考える必要があります。
中止判断は、ドローン中止判断設計の実務|矢野事務所
でも整理しています。
第三者状態は運航管理で維持する
第三者状態は、操縦だけで維持できるものではありません。
必要なのは、運航管理です。
- 立入管理
- 補助者配置
- 監視範囲の整理
- 動線管理
- 中止条件
- 連絡体制
これらが機能して初めて、第三者状態を維持できます。
つまり、第三者問題は「誰が第三者か」ではなく、第三者状態を維持できる運航かが核心です。
まとめ
第三者の定義自体は単純です。
しかし、実務では「第三者がいるか」だけでは足りません。
重要なのは、飛行中ずっと第三者状態を維持できるかです。
特に車両が関係する場合は、
- 第三者管理
- 監視体制
- 立入管理
- 補助者機能
- 中止判断
まで含めて整理する必要があります。
重要なのは、「第三者がいるか」ではありません。
第三者状態を、飛行中ずっと維持できるかです。
◆ドローン運航は『事後説明』を前提に設計する◆
法人案件では「飛ばせるか」だけでは進まないことがあります
ドローン運航は、許可が取れるかだけでなく、現場で最後まで成立するかで判断する必要があります。
- 第三者管理は維持できますか?
- 監視体制は機能しますか?
- 中止判断は定義されていますか?
- 発注者・関係者への説明は通りますか?
これらが整理されていない案件は、許可があっても現場で止まる方向に傾きます。
※飛行許可申請のみのご相談にも対応しています
