
ドローンのダム空撮飛行許可申請ガイド
このページはX(エックス)の投稿を補足解説したブログ記事です。
ダム空撮の許可取り相談がありました。手続きは共通のものはなくダム毎に異なる為ダム管理事務所への確認となります。黒部ダムのように「固くお断りします」とHPで明示してる例もあるのでまずネットでの確認から。禁止区域や電波障害の心配もありますが大自然と調和したあの機能美は確かに魅力です。
— drone高難度申請 矢野事務所 (@drone_nippon) November 29, 2023
ドローンで空から見る景色は格別です。
特に、巨大な構造物であるダムは、そのスケール感と周囲の自然との調和が魅力で、多くのドローン愛好家が一度は撮影してみたいと考える被写体でしょう。
私もダムの機能美に惹かれる一人です。
しかし、ダムでのドローン空撮は、他の場所での飛行とは異なる特別な注意が必要です。
それは、場所ごとのルールや手続きが複雑に関わってくるからです。
今回は、ダムでのドローン空撮許可について、具体的なステップと注意点をお話しします。
このページで分かること
まず調べること
ダムでドローンを飛ばしたいと思ったら、まず最初に行うべきは情報収集です。
HPでの確認
最も手軽で基本的な情報源は、インターネットです。
撮影したいダムの公式ウェブサイトや、そのダムを管理している組織(国土交通省、都道府県、電力会社など)のウェブサイトを確認しましょう。
ドローンの飛行に関する規定が記載されている場合があります。
禁止の場合
ウェブサイトによっては、「ドローンでの撮影は禁止」と明記されていることもあります。
例えば、黒部ダムのように「固くお断りします」と示されている例もあります。
このように、飛行が全面的に禁止されている場所では、残念ながら空撮はできません。
安全管理や施設保護のためですので、その指示に従う必要があります。
まずは公式サイトで、飛行の可否を確認することが重要です。
管理者へ連絡
ウェブサイトにドローンに関する明確な記載がない場合や、詳細不明な場合は、直接ダムの管理者に問い合わせる必要があります。
ダムの管理者とは、通常、そのダムを管理運営している事務所のことです。
連絡先の確認
ダム管理事務所の連絡先は、多くの場合、ダムの公式ウェブサイトや、管理している行政機関のウェブサイトに掲載されています。
「お問い合わせ」や「アクセス」といったページを探してみてください。
聞くべき点
管理事務所に連絡する際は、以下の点を具体的に伝え、質問しましょう。
- ドローンで空撮をしたいと考えていること
- 飛行が可能かどうか
- 可能な場合、事前の申請や許可が必要か
- 必要な手続きや書類の種類
- 飛行可能な区域や時間帯の指定はあるか
- ダム周辺で注意すべき点
申請の有無
ダムによって対応は様々です。
正式な申請書提出が必要な場合もあれば、簡単な届け出や口頭確認で済む場合もあります。
手続きがダムごとに異なるため、必ず個別に確認が必要です。
必要な書類
もし申請が必要な場合、求められる書類もダムによって異なります。
航空法に基づく飛行許可申請で準備する書類(飛行計画、機体・操縦者情報など)に加えて、ダム独自の申請書や企画書などの提出を求められることもあります。
事前に必要な書類リストを確認し、漏れなく準備しましょう。
航空法等も確認
ダム管理者からの許可は、あくまでその場所・施設に関する許可です。
これとは別に、日本の航空法をはじめとする関連法規を遵守する必要があります。
航空法遵守
ドローンの飛行には航空法が適用されます。
特に以下の飛行には、国土交通大臣の許可・承認が必要です。
- 地表または水面から150m以上の空域
- 人又は家屋の密集している地域(DID地区)の上空
- 空港等の周辺空域
- 夜間飛行、目視外飛行、人や物件から30m未満の飛行、イベント上空など
ダム周辺の環境や、どのような飛行方法を計画しているかによって、航空法に基づく許可・承認が必要になる場合があります。
ダム管理者の許可とは別に、ご自身の飛行計画が航空法に抵触しないか必ず確認し、必要に応じて手続きを行ってください。
その他の注意点
法規制や許可以外にも、安全な飛行のために考慮すべき点があります。
- 電波干渉
ダムには重要な設備があり、ドローンの電波が影響を与える可能性も考慮が必要です。 - プライバシー
周辺に民家や見学者がいる場合、プライバシーに配慮した撮影が必要です。 - 安全確保
山間部のダムは天候が変わりやすく、風も強いことがあります。常に安全を最優先し、無理な飛行は避けましょう。
まとめ
ダムでのドローン空撮は魅力的ですが、許可取りや法規制の確認が不可欠です。
- 公式サイトでドローンの可否を調べる。
- 不明な点はダム管理者に直接問い合わせ、必要な手続きを確認する。
- ダムの許可とは別に、航空法に基づく許可・承認が必要か確認し、手続きを行う。
- 電波干渉、プライバシー、天候など、その他のリスクも考慮し安全に飛行する。
これらのステップを踏むことで、法を遵守し、安全にダムの素晴らしい景色を空撮できる可能性が高まります。
手間を惜しまず、しっかりと準備を進めてください。
行政書士矢野法務事務所は「個別申請を専門とする事務所」です。
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