「レベル4で飛ばしたい」は制度理解がズレています|矢野事務所

「レベル4で飛ばしたい」は制度理解がズレています|矢野事務所

「レベル4で飛ばしたいです」

最近、この相談自体は増えています。

しかし実務上は、この時点で制度理解がズレているケースが少なくありません。

なぜなら、レベル4とは、単に「高度な飛行」ではないからです。

レベル4は、カテゴリーⅢ飛行です。

つまり、立入管理措置を講じない状態で、第三者上空を飛行する制度です。

ここを誤解したまま、「レベル4で飛ばしたい」という言葉だけが独り歩きしているケースが非常に多くなっています。

この場所で事故にならずに運航できるかは、条件によって変わります。

飛行条件を確認する

レベル4は「立入管理しない飛行」です

実務上、最も大きな誤解はここです。

レベル4を、

  • 補助者を増やす
  • 第三者管理を強化する
  • 周囲を規制する
  • 監視員を配置する

といった、「高度な立入管理飛行」だと思っているケースがあります。

しかし、それは制度上のレベル4ではありません。

レベル4は、カテゴリーⅢ飛行です。

つまり、そもそも「立入管理措置を前提にしない制度」です。

ここを理解せずに、「レベル4っぽい飛行」をイメージしているケースは非常に多くあります。

当事務所でも、実際の相談内容を整理すると、レベル4ではなく、レベル3相当の運航設計を前提としているケースが大半です。

第一種型式認証機という壁があります

さらに、制度上の壁があります。

レベル4飛行は、誰でもできる制度ではありません。

実際には、

  • 第一種型式認証
  • 第一種機体認証
  • 一等無人航空機操縦士
  • 運航ルール適合

など、極めて高い成立条件があります。

特に重要なのが、第一種型式認証機です。

現時点では、日本国内でも該当機体は極めて限定的です。

つまり、制度論として「レベル4が存在する」ことと、実際に運航可能かは全く別問題です。

この前提を抜いたまま、「レベル4で飛ばしたい」という話だけが先行すると、制度理解そのものが崩れます。

多くの相談は「レベル4」ではありません

実務上は、

  • 人の上を飛びたい
  • 市街地を飛びたい
  • 補助者を減らしたい
  • 規制を簡略化したい
  • 広範囲を飛ばしたい

という要望が、「レベル4」という言葉に変換されているケースがあります。

しかし、それは制度上のレベル4とは限りません。

実際には、

  • カテゴリーⅡなのか
  • カテゴリーⅢなのか
  • 立入管理措置をどう扱うのか
  • 第三者上空に該当するのか
  • 運航条件をどう整理するのか

を個別に分解して判断する必要があります。

つまり、本当に必要なのは、「レベル4」という言葉ではなく、制度構造そのものの整理です。

当事務所では、単に制度用語を説明するのではなく、なぜその運航が成立すると言えるのかを含めて整理しています。

「レベル4っぽい飛行」と「制度上のレベル4」は違います

ここを混同すると、案件整理そのものが崩れます。

例えば、

  • 第三者管理を行う
  • 立入禁止措置を取る
  • 監視員を配置する
  • 周囲規制を前提にする

のであれば、それは「立入管理措置を講じないカテゴリーⅢ」とは制度構造が異なります。

つまり、「高度な飛行」=「レベル4」ではありません。

だからこそ、実務では「レベル4で飛ばしたい」という言葉だけで整理を始めると危険です。

まず必要なのは、

  • 本当にカテゴリーⅢなのか
  • 立入管理措置をどう扱うのか
  • 現実に成立可能な機体条件か
  • 制度上どの整理になるのか

を分解することです。

その意味で、レベル4とは「飛ばし方」ではなく、「制度理解そのもの」が問われる領域です。

当事務所では、単なる申請論ではなく、手続型と判断設計型の違いを含め、制度誤認が起きないよう実務整理しています。

また、制度上成立していても、現実運用が成立するとは限りません。

そのため、案件によっては、運航管理まで含めて再設計が必要になります。

◆ドローン運航は「事後説明」を前提に設計する◆

許可があっても、現場で止まる案件は少なくありません

ドローン運航は「許可が取れるか」ではなく、現場で最後まで成立するかで判断する必要があります。

  • 第三者管理は維持できますか?
  • 監視体制は機能しますか?
  • 中止判断は定義されていますか?
  • 関係者への説明は通りますか?

これらが整理されていない案件は、許可があっても現場で止まります。

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