
外国人の国立公園ドローン相談|矢野事務所
来日予定の海外の方からご相談がありました。登別地獄谷と洞爺湖で空撮したいので許可取りの方法を知りたいとのことでした。たどたどしいメールでしたが機体登録も済んでいて本気度が伝わって来ました。外国の方にとって国立公園の美観は感動ものだそうです。観光立国の方向性はやはりありそうです。
— drone高難度申請 矢野事務所 (@drone_nippon) December 23, 2023
海外から来日予定の方から、ドローン空撮について相談を受けることがあります。
今回の相談は、登別地獄谷と洞爺湖で空撮したいという内容でした。
たどたどしいメールではありましたが、機体登録も済ませており、本気度が伝わる相談でした。
外国の方にとって、日本の国立公園の美観は非常に魅力的です。
しかし、日本の国立公園でドローンを飛ばす場合、機体登録だけでは足りません。
管理事務所への事前相談、飛行場所の整理、目的の説明、安全対策、日本語書類の準備まで必要になります。
このページで分かること
外国人でも国立公園でドローンを飛ばせるのか
結論から言えば、外国人であること自体が直ちに問題になるわけではありません。
ただし、日本の航空法、国立公園側のルール、土地管理者の確認、現場での安全対策をすべて満たす必要があります。
特に国立公園では、航空法だけで判断してはいけません。
自然環境保護、観光客への配慮、野生動物への影響、管理事務所のルールなどが関係します。
そのため、外国人旅行者が「登録済みの機体を持っているから飛ばせる」と考えるのは危険です。
最初に必要なのは管理事務所への事前相談
国立公園でドローンを飛ばす場合、最初に行うべきことは、飛行予定地を担当する管理事務所への事前相談です。
登別地獄谷や洞爺湖のような観光地では、自然公園としてのルールだけでなく、観光利用、歩行者動線、施設管理、地域ルールも関係します。
この段階で確認すべきことは、単に「飛ばしてよいか」ではありません。
- どの場所で飛ばしたいのか
- どこから離着陸するのか
- 飛行目的は何か
- 観光空撮なのか、商用利用なのか
- 周囲に観光客が多い場所か
- 野生動物や自然環境への配慮が必要か
ここを整理しないまま申請に進んでも、実務上は止まりやすくなります。
外国人相談で特に重要な情報
外国人の方から相談を受ける場合、最初に確認すべき情報があります。
- 氏名・国籍・連絡先
- 来日予定日と滞在期間
- 飛行希望日と予備日
- 飛行希望場所
- ドローンの機種
- 日本での機体登録状況
- 操縦者の経験
- 飛行目的
- 撮影データの利用目的
- 保険加入の有無
特に、来日期間が限られている点には注意が必要です。
日本に到着してから管理事務所へ相談しても、日程的に間に合わないことがあります。
外国人案件では、旅行日程から逆算した準備が必要です。
登別地獄谷・洞爺湖のような観光地で止まりやすい理由
登別地獄谷や洞爺湖は、観光地として多くの人が訪れる場所です。
そのため、ドローン飛行では第三者管理が大きな問題になります。
観光客が多い場所では、離着陸場所の確保、飛行範囲、歩行者との距離、撮影方向、プライバシーへの配慮が必要です。
また、自然公園内では、騒音や野生動物への影響も無視できません。
外国人にとっては美しい景観でも、管理者側から見ると、利用者安全と自然環境保護を優先しなければならない場所です。
したがって、観光空撮の熱意だけでは足りません。
その熱意を、管理者が判断できる飛行計画に変換する必要があります。
日本語書類の準備が壁になる
外国人相談で大きな壁になるのが、日本語書類です。
管理事務所とのやり取りや申請書類は、日本語での対応が求められることが多くあります。
また、単に翻訳すればよいわけではありません。
日本の実務で通じる表現にする必要があります。
たとえば、飛行目的、安全対策、第三者管理、離着陸地点、飛行範囲、機体情報などは、管理者が判断できるように具体化しなければなりません。
外国語の説明をそのまま直訳しても、実務上の説明として不足することがあります。
機体登録済みでも足りない
今回の相談者は、すでに機体登録を済ませていました。
これは非常に重要な準備です。
しかし、機体登録済みであることと、国立公園で飛ばせることは別問題です。
機体登録は、あくまで日本でドローンを飛ばすための前提の一つです。
実際には、飛行場所、飛行方法、航空法の許可要否、管理事務所の確認、土地管理者の同意、第三者管理まで確認する必要があります。
つまり、登録があるから飛ばせるのではありません。
登録がある状態から、さらに運航成立性を確認する必要があります。
許可取得後も現場で説明できる状態が必要
仮に必要な許可や確認が整ったとしても、それで終わりではありません。
当日は、現場で説明できる状態にしておく必要があります。
- 管理事務所との調整記録
- 飛行範囲を示した地図
- 機体登録情報
- 航空法上の許可・承認関係資料
- 安全対策の説明資料
- 緊急時連絡先
外国人旅行者の場合、現地で日本語対応が難しいことがあります。
そのため、事前に説明資料を整理しておくことがより重要になります。
外国人案件は運航管理の視点が欠かせない
外国人の国立公園ドローン相談では、単に申請書を出すだけでは足りません。
誰が管理事務所と連絡するのか。
誰が日本語で説明するのか。
誰が現地資料を携行するのか。
誰が飛行中止を判断するのか。
誰が緊急時に対応するのか。
こうした運航管理の視点が必要です。
この点は、ドローン運航管理として整理しておく必要があります。
判断設計として見る外国人の国立公園ドローン相談
外国人からの国立公園ドローン相談は、制度説明だけでは足りません。
日本の航空法。
国立公園側のルール。
管理事務所との事前相談。
土地管理者の確認。
観光地としての第三者管理。
日本語書類の準備。
現場説明の体制。
これらを一つの運航計画として整理する必要があります。
こうした複数論点が重なる案件は、判断設計が必要なドローン案件とは|矢野事務所の典型です。
まとめ
海外から来日する方が、日本の国立公園でドローン空撮を希望することは今後も増える可能性があります。
日本の自然景観は、外国人にとって大きな魅力です。
しかし、国立公園でのドローン飛行は、機体登録だけでは成立しません。
管理事務所への事前相談、飛行場所の整理、安全対策、日本語書類、現場説明体制まで含めて準備する必要があります。
外国人案件ほど、「飛ばせるか」ではなく「日本の制度と現場で説明できるか」が重要になります。
◆ドローン運航は「事後説明」を前提に設計する◆
許可があっても、現場で止まる案件は少なくありません
ドローン運航は「許可が取れるか」ではなく、現場で最後まで成立するかで判断する必要があります。
- 第三者管理は維持できますか?
- 監視体制は機能しますか?
- 中止判断は定義されていますか?
- 関係者への説明は通りますか?
これらが整理されていない案件は、許可があっても現場で止まります。
※飛行許可申請「のみ」のご相談にも対応しています

