外国人の国立公園ドローン相談|矢野事務所

外国人の国立公園ドローン相談|矢野事務所

海外から来日予定の方から、ドローン空撮について相談を受けることがあります。

今回の相談は、登別地獄谷と洞爺湖で空撮したいという内容でした。

たどたどしいメールではありましたが、機体登録も済ませており、本気度が伝わる相談でした。

外国の方にとって、日本の国立公園の美観は非常に魅力的です。

しかし、日本の国立公園でドローンを飛ばす場合、機体登録だけでは足りません。

管理事務所への事前相談、飛行場所の整理、目的の説明、安全対策、日本語書類の準備まで必要になります。

この場所で事故にならずに運航できるかは、条件によって変わります。

飛行条件を確認する

外国人でも国立公園でドローンを飛ばせるのか

結論から言えば、外国人であること自体が直ちに問題になるわけではありません。

ただし、日本の航空法、国立公園側のルール、土地管理者の確認、現場での安全対策をすべて満たす必要があります。

特に国立公園では、航空法だけで判断してはいけません。

自然環境保護、観光客への配慮、野生動物への影響、管理事務所のルールなどが関係します。

そのため、外国人旅行者が「登録済みの機体を持っているから飛ばせる」と考えるのは危険です。

最初に必要なのは管理事務所への事前相談

国立公園でドローンを飛ばす場合、最初に行うべきことは、飛行予定地を担当する管理事務所への事前相談です。

登別地獄谷や洞爺湖のような観光地では、自然公園としてのルールだけでなく、観光利用、歩行者動線、施設管理、地域ルールも関係します。

この段階で確認すべきことは、単に「飛ばしてよいか」ではありません。

  • どの場所で飛ばしたいのか
  • どこから離着陸するのか
  • 飛行目的は何か
  • 観光空撮なのか、商用利用なのか
  • 周囲に観光客が多い場所か
  • 野生動物や自然環境への配慮が必要か

ここを整理しないまま申請に進んでも、実務上は止まりやすくなります。

外国人相談で特に重要な情報

外国人の方から相談を受ける場合、最初に確認すべき情報があります。

  • 氏名・国籍・連絡先
  • 来日予定日と滞在期間
  • 飛行希望日と予備日
  • 飛行希望場所
  • ドローンの機種
  • 日本での機体登録状況
  • 操縦者の経験
  • 飛行目的
  • 撮影データの利用目的
  • 保険加入の有無

特に、来日期間が限られている点には注意が必要です。

日本に到着してから管理事務所へ相談しても、日程的に間に合わないことがあります。

外国人案件では、旅行日程から逆算した準備が必要です。

登別地獄谷・洞爺湖のような観光地で止まりやすい理由

登別地獄谷や洞爺湖は、観光地として多くの人が訪れる場所です。

そのため、ドローン飛行では第三者管理が大きな問題になります。

観光客が多い場所では、離着陸場所の確保、飛行範囲、歩行者との距離、撮影方向、プライバシーへの配慮が必要です。

また、自然公園内では、騒音や野生動物への影響も無視できません。

外国人にとっては美しい景観でも、管理者側から見ると、利用者安全と自然環境保護を優先しなければならない場所です。

したがって、観光空撮の熱意だけでは足りません。

その熱意を、管理者が判断できる飛行計画に変換する必要があります。

日本語書類の準備が壁になる

外国人相談で大きな壁になるのが、日本語書類です。

管理事務所とのやり取りや申請書類は、日本語での対応が求められることが多くあります。

また、単に翻訳すればよいわけではありません。

日本の実務で通じる表現にする必要があります。

たとえば、飛行目的、安全対策、第三者管理、離着陸地点、飛行範囲、機体情報などは、管理者が判断できるように具体化しなければなりません。

外国語の説明をそのまま直訳しても、実務上の説明として不足することがあります。

機体登録済みでも足りない

今回の相談者は、すでに機体登録を済ませていました。

これは非常に重要な準備です。

しかし、機体登録済みであることと、国立公園で飛ばせることは別問題です。

機体登録は、あくまで日本でドローンを飛ばすための前提の一つです。

実際には、飛行場所、飛行方法、航空法の許可要否、管理事務所の確認、土地管理者の同意、第三者管理まで確認する必要があります。

つまり、登録があるから飛ばせるのではありません。

登録がある状態から、さらに運航成立性を確認する必要があります。

許可取得後も現場で説明できる状態が必要

仮に必要な許可や確認が整ったとしても、それで終わりではありません。

当日は、現場で説明できる状態にしておく必要があります。

  • 管理事務所との調整記録
  • 飛行範囲を示した地図
  • 機体登録情報
  • 航空法上の許可・承認関係資料
  • 安全対策の説明資料
  • 緊急時連絡先

外国人旅行者の場合、現地で日本語対応が難しいことがあります。

そのため、事前に説明資料を整理しておくことがより重要になります。

外国人案件は運航管理の視点が欠かせない

外国人の国立公園ドローン相談では、単に申請書を出すだけでは足りません。

誰が管理事務所と連絡するのか。

誰が日本語で説明するのか。

誰が現地資料を携行するのか。

誰が飛行中止を判断するのか。

誰が緊急時に対応するのか。

こうした運航管理の視点が必要です。

この点は、ドローン運航管理として整理しておく必要があります。

判断設計として見る外国人の国立公園ドローン相談

外国人からの国立公園ドローン相談は、制度説明だけでは足りません。

日本の航空法。

国立公園側のルール。

管理事務所との事前相談。

土地管理者の確認。

観光地としての第三者管理。

日本語書類の準備。

現場説明の体制。

これらを一つの運航計画として整理する必要があります。

こうした複数論点が重なる案件は、判断設計が必要なドローン案件とは|矢野事務所の典型です。

まとめ

海外から来日する方が、日本の国立公園でドローン空撮を希望することは今後も増える可能性があります。

日本の自然景観は、外国人にとって大きな魅力です。

しかし、国立公園でのドローン飛行は、機体登録だけでは成立しません。

管理事務所への事前相談、飛行場所の整理、安全対策、日本語書類、現場説明体制まで含めて準備する必要があります。

外国人案件ほど、「飛ばせるか」ではなく「日本の制度と現場で説明できるか」が重要になります。

◆ドローン運航は「事後説明」を前提に設計する◆

許可があっても、現場で止まる案件は少なくありません

ドローン運航は「許可が取れるか」ではなく、現場で最後まで成立するかで判断する必要があります。

  • 第三者管理は維持できますか?
  • 監視体制は機能しますか?
  • 中止判断は定義されていますか?
  • 関係者への説明は通りますか?

これらが整理されていない案件は、許可があっても現場で止まります。

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