
羽田周辺ドローン飛行、知らないと危険な時間
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【羽田空港の制限表面】には東京第二特別管制区…という15〜19時だけ規制発動される空域があります。今回申請したカレッタ汐留のエリアがここに該当しました。220mまで可能な高度がこの時間帯だけ実に60.96M以下にまで制限されます。羽田空港の発着枠増に伴い新設されたナーバスな管制区です。
— drone高難度申請 矢野事務所 (@drone_nippon) July 27, 2025
ドローンを飛行させる上で、航空法に定められたルールを遵守するのは当然です。
しかし、そのルールの中には、まるで時限爆弾のように、特定の時間帯だけ姿を現す、非常に厄介なものが存在することがあります。
先日、私がXで触れた一件。
それは、まさにその「見えない時限爆弾」とも言える規制に実務の中で直面した生々しい体験でした。
場所は都心の新橋、カレッタ汐留周辺。
この案件を通じて、私も改めてその規制の怖さを認識させられました。
今回は、都心部、特に羽田空港周辺でドローンを飛行させる全てのパイロットが絶対に知っておくべき「時間で変わる高度制限」という危険な落とし穴について、警鐘を鳴らす意味を込めて詳しく解説します。
このページで分かること
「制限表面」の基本
空港を守る見えない壁
まず、基本となる「制限表面」について簡単におさらいです。
これは、空港周辺に設定された、目には見えない高さ制限の「壁」のようなものです。
航空機が安全に離着陸するための空間(進入路や転移路)を確保するために設けられており、この「壁」を突き抜けてドローン等を飛行させることは原則としてできません。
通常、この高さは固定されており、地図情報などであらかじめ確認することができます。
しかし、今回の話の核心は、この常識が通用しないエリアが存在する、という点にあります。
時間で動く空域の正体
東京第二特別管制区とは
問題の空域、それは「東京第二特別管制区」(東京RMZ)と呼ばれています。
これは国土交通大臣が告示で定める「特別管制区」の一種で、羽田空港(東京国際空港)の安全運航を確保するために設定されたものです。
この管制区の最大の特徴は、常時有効なのではなく、特定の時間帯にのみ規制が発動する「時間管理空域」であるという点です。
その時間とは、毎日15時から19時まで。
この4時間だけ、上空のルールがガラリと変わります。

なぜ時間で変わるのか?
なぜ、このような時限式の規制が必要なのでしょうか。
その背景には、羽田空港の航空需要の増加、いわゆる「発着枠の拡大」があります。
聞くところによると、南風が吹いている日の15:00から19:00の間、航空機の到着便を増やすために、都心上空を通過する新しい進入経路が運用される、、、とのことです。
普段より低い高度で、旅客機が都心の上空を飛行するということです。
その航空機の安全を絶対的に確保するため、同じ時間帯に、ドローンなどが飛行できる高さを通常よりも厳しく制限する必要がある。
これが、時間でルールが変わる理由です。
具体例で見る高度制限
カレッタ汐留での実例
では、実際にどれほどの影響があるのか。
私が直面した「カレッタ汐留」周辺のケースでお話しします。
このエリアは、通常であれば「東京国際空港の制限表面(進入表面)」により、地表または水面から約220mの高さまで飛行が可能です。
しかし、魔の時間帯である15時を迎えた瞬間、この上限高度は実に60.96m(200ft)以下にまで引き下げられます。
実に、飛行可能な高さが7割以上も削り取られてしまうということです。
14時59分までは合法だった飛行が、1分後の15時00分には重大な法律違反になりかねない。
これは「大きな落とし穴」としか言いようがありません。
影響を受けるエリア
この「東京第二特別管制区」の影響を受けるのは、汐留だけではありません。
港区、中央区、千代田区、品川区、江東区など、広範囲に及びます。
具体的には、新橋、虎ノ門、銀座、品川駅周辺といった、ドローンでの撮影需要が高いビジネスエリアや観光名所が、この時限式の高度制限の対象となり得るのです。

自分の飛行エリアの確認法
DIPSで必ず確認を
では、パイロットはどうすればこの危険な罠を回避できるのでしょうか。
飛行計画を通報する「DIPSの飛行計画の通報」を活用することです。
飛行計画を通報する際、東京第二特別管制区(東京RMZ)の警告は表示されます。
東京RMZは、航空法で定められた特別管制空域の一つであり、飛行計画の入力時にその範囲内を飛行する経路が含まれている場合、DIPSが自動的に警告を表示します。
飛行計画を入力する際、もし飛行エリアや時間帯がこの特別管制区に該当する場合、システム上で警告が表示されることになります。
この警告を見落とさず、計画を修正することが不可欠です。
空港事務所への問合せ
飛行計画の通報の表示に加え、少しでも不安があれば、必ず管轄の空港事務所(この場合は東京空港事務所)に事前に問い合わせ、最新の規制内容を確認してください。
私の場合は東京空港事務所とのやりとりで知りましたが、国交省から案内されている「お問い合わせ先」はこちらです。
航空局安全部航空交通管制安全室
安全情報担当
電話(代表)03-5253-8111
(内線 51509)
まとめ
都心部でのドローン飛行は、常に最新かつ正確な情報が命綱となります。
特に世界有数の過密空港である羽田空港周辺では、考える以上に空域は複雑でルールは変化し続けています。
「昨日まで大丈夫だったから、今日も大丈夫だろう」
「地図で見た高さ制限は200mだったから問題ない」
こうした安易な自己判断が、取り返しのつかない事態を招きます。
専門家である私たち行政書士でさえ、常に最新の告示を読み込み、案件ごとに確認を怠らないのです。
ドローンを飛行させる全ての皆様に、この「時間で変わる空域」の存在を強く認識していただき、より一層の安全運航に努めていただくことを切に願います。
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