
レベル3飛行は許可後の事前連絡が本番|矢野事務所
レベル3飛行は飛行許可取得した後も手続きが続きます。有人機団体7団体、航局局、そして各県ごとの警察・消防・ヘリポート機関への事前連絡です。飛行内容通知書や所定の様式を作成し概ね飛行の一週間前までにメール送信します。消防は県によっては当日の飛行前に電話連絡を求める先もあります。
— drone高難度申請 矢野事務所 (@drone_nippon) July 17, 2024
無人地帯での補助者なし目視外飛行、いわゆるレベル3飛行では、許可を取った後にも重要な実務が残ります。
それが、関係機関への事前連絡です。
許可証を取った時点で終わりだと思われがちですが、実務ではここからが本番です。
このページで分かること
なぜ事前連絡が必要なのか
「許可があるのに、なぜまた連絡が必要なのか」と感じる方もいます。
しかし、レベル3飛行の空域には、ドローン以外に有人航空機も飛んでいます。
特に警察、消防、ドクターヘリなどは、緊急時に予測不能な経路で飛行することがあります。
そのため、飛行内容を事前に共有し、有人機との衝突リスクや運用上の支障をできるだけ避ける必要があります。
※レベル3飛行そのものの成立条件は、許可の有無だけでなく、第三者管理や立入管理まで含めて判断する必要があります。
目視外飛行の成立条件と判断整理|矢野事務所
衝突事故を防ぐため
事前連絡の最大の目的は、有人機との衝突事故を防ぐことです。
飛行日時、飛行場所、高度、経路を共有しておくことで、有人機側もその空域にドローンがいる可能性を前提に判断しやすくなります。
この情報共有は、空の安全に直結します。
緊急活動との連携のため
警察や消防は、事故や災害が起きれば緊急に飛行します。
事前連絡をしておけば、ドローン飛行との干渉を避けたり、必要に応じて調整したりしやすくなります。
実務では、この「事前に知らせておく」という姿勢自体が重要です。
具体的な連絡先はどこか
レベル3飛行で事前連絡が必要になる主な先は、飛行場所によって多少異なりますが、概ね次のとおりです。
- 有人機関係団体
- 国土交通省航空局
- 都道府県警察・消防機関
- ヘリポート管理者
有人機関係団体
有人航空機の運航者に関係する団体です。
飛行計画を共有することで、広く有人機側に情報が伝わる可能性があります。
国土交通省航空局
DIPS2.0への飛行計画登録を通じて、航空局や一部の関係先との情報共有を行います。
これは航空法上の前提としても重要です。
都道府県警察・消防機関
飛行エリアを管轄する警察本部や消防本部にも連絡します。
特に消防は、事前メールに加えて、飛行当日の電話連絡を求める県もあります。
ここは県ごとの差があるため、毎回確認が必要です。
ヘリポート管理者
近隣に病院や報道機関などのヘリポートがある場合、その管理者への連絡が必要になることがあります。
ドクターヘリが関わる地域では特に重要です。
連絡方法|通知書の作成と送付
事前連絡は、一般に「飛行内容通知書」を作成して行います。
飛行内容通知書に入れる内容
通知書には、概ね次の内容を入れます。
- 飛行日時
- 飛行場所
- 飛行高度
- 飛行経路
- 使用機体
- 許可番号
- 緊急連絡先
必要な情報が漏れていると、相手側が判断できません。
つまり、通知書は単なる連絡文ではなく、相手が安全判断をするための資料です。
連絡のタイミング
基本は、飛行予定日の概ね1週間前までにメール送信します。
週末や祝日を挟む場合は、さらに早めが安全です。
また、消防など一部機関では、事前メールとは別に当日電話を求める場合があります。
ここを落とすと、許可を取っていても現場で止まる原因になります。
事前連絡を怠ると何が起きるか
事前連絡をしていないと、有人機とのニアミスや、警察・消防の運用との干渉リスクが高まります。
それだけではありません。
実務上は、「なぜこの飛行を成立させられるのか」を説明できなくなります。
許可取得後の事前連絡は、単なる事務作業ではなく、運航を成立させる条件の一部です。
※制度上は問題がなくても、実務では成立しない案件があります。
申請不要でも成立しないケース(道路上空)
まとめ
レベル3飛行は、許可取得で終わりではありません。
その後の事前連絡まで含めて、初めて安全な飛行準備が整います。
- 有人機との衝突回避
- 警察・消防との調整
- 当日の運航説明の裏付け
これらを押さえずに飛ばすのは危険です。
◆ドローン運航は「事後説明」を前提に設計する◆
許可があっても、現場で止まる案件は少なくありません
ドローン運航は「許可が取れるか」ではなく、現場で最後まで成立するかで判断する必要があります。
- 第三者管理は維持できますか?
- 監視体制は機能しますか?
- 中止判断は定義されていますか?
- 関係者への説明は通りますか?
これらが整理されていない案件は、許可があっても現場で止まります。
※飛行許可申請「のみ」のご相談にも対応しています

