ドローン高高度映画ロケ、9日目の許可:矢野事務所

ドローン高高度映画ロケ、9日目の許可:矢野事務所

 


 映画やCM撮影でのドローン活用が増える中、高高度での空撮ニーズも高まっています。

しかし、山間部などでの高高度飛行や、撮影スケジュールに合わせたタイトな期日での許可取得は、容易ではありません。

先日、「海抜1600M、対地高度1000Mまでの3地点での映画ロケ」という、難易度の高い申請を行いました。

飛行日までわずか10開庁日という超タイトな申請でしたが、許可は飛行日の1日目に下りました。

本当に「空域調整キャンセルもあり得るヒヤヒヤもの」で、「撮影スケジュールにも胃にも穴が空きかねない案件」でした。

この場所で事故にならずに運航できるかは、条件によって変わります。

飛行条件を確認する

高高度飛行の実務

ドローンの飛行は原則「地表または水面から150m未満」ですが、これは対地高度を指します。

海抜1600M(対地1000M)の飛行は150mを遥かに超える高高度飛行です。

高高度飛行には、有人航空機との衝突、気象急変、機体性能の限界といったリスクが伴います。

安全確保のため、より慎重な許可審査が必要です。

映画ロケとドローン許可

映画撮影でのドローンは、ダイナミックな映像に不可欠ですが、ロケ特有の事情が許可申請を難しくします。

複数の場所・時間帯での飛行、そして制作スケジュールに合わせたタイトな申請期間などが典型的な課題です。

タイトな申請の現実

飛行許可申請の標準処理期間は10開庁日ですが、タイトな申請は時間的余裕がありません。

補正指示が出たり、空域調整に時間を要したりすると、許可が間に合わないリスクが高まります。

「補正も無く非のない申請と思ってました」という感覚でも、難易度や関係機関との調整により審査に時間がかかることはあり得ます。

空域調整の舞台裏

150m以上の高高度飛行では、有人航空機との衝突防止のため、航空路管制や空港事務所との空域調整が必要です。

調整には時間を要し、「空域調整キャンセルもあり得る」というリスクも伴います。

切迫した状況では、「たまらず空港事務所に電話PUSH」といった対応が取られることもありますが、審査が早まる保証はありません。

タイト案件成功の要諦

タイトなスケジュールで高高度飛行許可を成功した背景を振り返ると、タイト案件の要諦は以下がポイントです。

  • 早期かつ完璧な申請準備
    とにかく飛行計画書
    をまずつくり、事前調整やDIPS申請の準備を終えること。特に高高度リスクへの安全対策を具体的に記載したマニュアルを生煮えでも良いので用意すること。
  • 関係機関との密な連携
    飛行日が決まったその日にうちに空港事務所など関係者と事前に情報共有・調整を行います。
  • 10日前までにDIPS申請エントリー
    形の上でも10日前ルールだけは守り、最悪生煮えでも10日前にDIPSに放り込むこと。
  • 専門家との連携
    手前味噌ですが、上記ができる行政書士を起用するということです。

まとめ

高高度の映画ロケ許可申請は、飛行条件と時間的制約により難易度が高いです。

今回の事例は、なんとか実を結びましたが、多大なプレッシャーがありました。

計画的な準備と関係者との連携が、タイトな状況での許可取得と安全な飛行を成功させる鍵です。

 

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