ドローンFPV飛行に必要な無線免許と開局申請
ゴーグルをつけてドローンを飛ばすという行為をFPV(ファースト・パーソン・ビュー)と言います。
この FPVでドローンを飛ばすときには、事前にやらなければいけないことがあります。
このページで分かること
FPV飛行には二つの免許が必要
アマチュア無線免許
まずは、アマチュア無線の資格を取るということを最初にやらなければいけません。
必要なのは4級以上でアマチュア無線の免許を取っていれば大丈夫です。
ちなみに3級と4級の違いとは試験問題の中にモールス信号が入るか入らないかだけです。
では何故、FPVのドローンを飛ばすために、このアマチュア無線の免許がいるのでしょうか。
FPVはゴーグルの映像を見て飛ばすので、ドローンからゴーグルに対して映像電波として渡してそれを見るという原理になっています。
そのときに使う電波の周波帯に5.8GHzを使っており、その帯域を使うためにはアマチュア無線の資格が必要なのです。
因みに、趣味で飛ばす場合はこのアマチュア無線でいいのですが、仕事や業務で飛ばす場合は陸上特殊無線技士(陸特)の免許が必要となってきます。
この陸特は三陸特以上であれば問題ありません。
ここでは趣味でドローンを飛ばすにはどうすれば良いかについて解説します。
受験方法は二つ
まずアマチュア無線の資格取得の方法は、場所によって変わってきますが例えば東京の場合は、ほぼ月に1回年間を通して行われる国家試験を受けることです。
アマチュア無線版の市販の参考書があるので、それで勉強して試験に臨むというシンプルなやり方が一つです。
もう一つのやり方は2日間にわたる講習会に参加して、そのときに出るテストに合格すればOKというものです。
この二つのやり方があります。
講習会(養成課程)の方は値段が高いという難点はありますが、合格率が9割ぐらいになる利点があります。
普通に1日の試験を受ける場合は値段はそれほど高くありませんが、しっかり勉強していかないと落ちるというリスクがあります。
なので、どうしても早く取りたいっていう人の場合は講習会を受ける方が良いと思います。
合格し申請をすると無線従事者免許証が発行されます。
申請をしないと証明証がもらえないのが少し面倒です。
更に、試験に合格した後にこの免許証が発行されて、それでFPVが飛ばせるかというと、そうではないのでこの点は注意して下さい。
無線免許の開局申請
無線局の開設
無線従事者免許証が発行された後に、今度は「開局申請」というもう一つ手続きが必要になってきます。
FPVの場合はドローンのカメラがとらえた映像電波を飛ばしている基盤をVTX(ビデオトランスミッター)と言うのですが、これはビデオ映像を送信する機器のことで、これが無線で言うところの無線局になります。
電波を出しているので無線局ということです。
私はこのような無線局を管理・運営しています…というものを総務省に申請することが開局申請になります。
開局申請には紙での申請とWebで申請する二つのやり方がありますが、今回はWEB申請をご説明します。
開局申請の概要
まず総務省の電波利用電子申請届け出システムLiteというところから申請をする必要があります。
一番最初にご利用の準備ということで新規のユーザー登録をする必要があります。
このユーザー登録から2週間ぐらい後にユーザーIDとパスワードが書かれている葉書が送られてきます。
そのユーザーIDとパスワードを使ってこのシステムにログインして開局手続きを行うということになります。
保証機関からの保証取得
更にそのときに総務省とはまた別の機関に書類を提出しなければなりません。
それは保証機関と言って「このVTXは使っても大丈夫」という保証をする機関です。
この保証機関への申請ですが、「技適マーク」がついていない送信機に関しては、その保証機関を通す必要があります。
電波っていうのは、みんなが使いすぎてしまうと混線したり電波妨害が起こってしまうことがあるので、ちゃんと許可とっているものでないと使ってはいけないと法律で定められています。
その使っても良いというマークが「技適マーク」になります。
その保証機関はJARDというところとTSSというところの二つです。
JARDだったりTSSにこの技適マークがついてないものに関しては、その保証機関に問題ないという保障をしてもらうことが必要になります。
中国製のドローンには日本の法律にある技適マークはついていないので、FPVでドローンを飛ばす場合というのは、ほぼそういう保証機関を通す必要があります。
書類を提出し保証機関から「問題なし」という回答結果が返ってくるまで大体1週間ぐらいです。
回答結果が返ってきたらそれを総務省の開局申請ページで添付して申請をすることになります。
開局申請が通ると大体1ヶ月ぐらいで無線免許状というものが届き、これでやっとこのFPVを飛ばして良いことになります。
以上、FPVにはアマチュア無線(業務なら陸特3級)免許と開局の無線免許の二つが必要です。
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