
01と02の選び方が一発で分かる記事です
標準マニュアル01と02は、用途や飛行条件によって「使い分け」が必要ですが、はじめて申請する方には分かりにくい部分も多い制度です。
この記事では、それぞれの役割・目的、使うべきシーン、違い、そして選び方の判断ポイントを行政書士の立場から分かりやすく整理しました。
特に「補助者なし飛行を行いたい」「目視外・夜間飛行を申請したい」という方にとって、01と02の選択は申請可否にも影響する重要ポイントです。
本記事を読むことで、迷いやすい部分がスッキリ理解でき、あなたの申請内容に合ったマニュアルを正しく選べるようになります。
このページで分かること
「役割」の違いが「内容」の違い
まずはおさらいです。二つのマニュアルには、以下のような役割の違いがありました。
- 標準マニュアル01: あらゆる飛行のルールを網羅した「ルールブック」
- 標準マニュアル02: 日々の安全な運用を支える「校則」
この役割の違いを念頭に置くと、これから解説する具体的な内容の違いが、より深く理解できるはずです。
「安全体制」の章立てが全く違う
両者の内容が最も大きく異なるのは、マニュアルの中核である「3.安全を確保するために必要な体制」の章です。
その構成(章立て)が全く異なっています。
マニュアル01:飛行方法ごとの個別ルール
「ルールブック」であるマニュアル01では、3-1の基本体制に加え、以下のように飛行の種類ごとに細かいルールが定められています。
3-2進入表面等の上空における飛行3-4地表又は水面から150m以上の高さの空域における飛行3-6催し場所の上空における飛行3-7夜間飛行を行う際の体制3-8目視外飛行を行う際の体制
これは、「この飛行をするときは、このページを参照しなさい」という、まさにルールブック的な作りです。
マニュアル02:禁止事項の列挙
一方、「校則」であるマニュアル02には、上記のような飛行ごとの細かい章立てがありません。
その代わりに、3-1の基本的な体制の中に、あらかじめ多くの禁止事項が集約されています。
これは、場所を特定しない包括申請の特性上、予期せぬ危険を避けるための予防的な措置です。
具体的には以下のような場所での飛行が、原則として禁止されています。
- ヘリコプターなどの離発着が行われる場所
- 学校、病院、神社仏閣、観光施設などの上空やその付近
- 高速道路、交通量が多い一般道、鉄道の上空やその付近
- 高圧線、変電所、電波塔、無線施設などの上空及びその付近
具体的なルールの比較:どちらが厳しい?
では、具体的な飛行シーンを想定して、どちらのルールがどう厳しいのかをより詳しく見ていきます。
ケース1:DID地区での飛行
人口集中地区(DID)で飛行する場合、どちらのマニュアルでもプロペラガードの装備等が求められます。
しかし、「校則」である02には、さらに厳しいルールが追加されています。
- マニュアル01(3-5)
プロペラガードを装備するか、装備できない場合は補助者を配置して第三者の進入を監視することが求められます。 - マニュアル02(3-1, 3-2)
上記に加え、「人又は物件との距離が30m以上確保できる離発着場所を可能な限り選定する」(3-1(13))といった、より具体的な周辺環境への配慮が求められます。これは、不特定の場所で飛行するからこそ、常に安全な距離を確保しようとする思想の表れです。
ケース2:夜間飛行
夜間飛行も、個別申請なら01、包括申請なら02で許可が取れますが、ルールには明確な差があります。
- マニュアル01(3-7)
灯火の装備、日中の現場確認、夜間飛行の訓練修了など、その場所で安全に夜間飛行を行うための体制が定められています。 - マニュアル02(3-3, 3-1(15))
上記に加え、「人又は家屋が密集している地域の上空では夜間飛行は行わない」という、より厳しい原則禁止のルールが定められています。つまり、包括申請では「DID地区での夜間飛行」はできない、ということになります。
ケース3:目視外飛行
目視外飛行も同様に、包括申請である02の方が厳しい規定になっています。
- マニュアル01(3-8)
補助者の配置や、目視外飛行の訓練修S了など、その場所で安全に目視外飛行を行うための体制が定められています。 - マニュアル02(3-4, 3-1(16))
夜間飛行と同じく「人又は家屋が密集している地域の上空では目視外飛行は行わない」という原則禁止ルールが存在します。(ただし、業務上の必要性があり、厳格な安全対策を講じれば例外的に認められる場合もありますが、そのハードルは高いです。)
ケース4:物件投下
農薬散布などで実施される物件投下にも、運用思想の違いが見られます。
- マニュアル01(3-9)
物件投下の訓練修了者が操縦すること、補助者を配置することなどが定められています。 - マニュアル02(3-5)
上記は共通ですが、マニュアル02の運用では3-1の厳しい場所に関する制限が同時に適用されます。そのため、例えば高速道路、交通量が多い一般道、鉄道の上空やその付近では飛行できず、また物件投下を行える場所がより限定的になります。
まとめ:「安全へのアプローチ」の違い
ここまで見てきたように、マニュアルの内容の違いは、安全に対するアプローチの違いから生まれています。
- マニュアル01は、 「どうすれば、その場所・その状況で安全に飛行できるか」という視点で、必要な対策を一つ一つ示しています(個別最適のアプローチ)。
- マニュアル02は、 「どこで飛ばすか分からないのだから、少しでも危ない場所や状況は最初から避けるべき」という視点で、多くの禁止事項を定めています(一般予防のアプローチ)。
この「安全へのアプローチ」の違いを理解することで、なぜルールが異なるのか、ご自身の飛行にはどちらが適しているのかが、より明確になります。「役割編」と合わせて、ぜひ今後の安全運航にお役立てください。
航空局標準マニュアル全体の位置づけについては、
をご参照ください。
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