ドローン標準マニュアルの厳しさ:DID地区+夜間飛行を禁止

厳格な安全体制の要求

当局は「安全」を何よりも優先した法令を定めています。

例えば包括申請で「人口集中地区・夜間飛行・目視外飛行・30m未満の飛行」の4つで許可取得はできますが

それぞれのかけ合わせ飛行は実は禁じられています。その代表格が「人口集中地区上空での夜間飛行」です。

DID地区での夜間飛行の禁止

「人又は家屋が密集している地域の上空(DID 地区)では夜間飛行は行わない」

これは独自マニュアルでも変えられない厳格なルールとなっています。

危険度が合わさって高くなるからというのが理由ですが一番の理由は、とある事件です。

皇居の近くに夜間ドローンが飛来してきたあの事件です。

夜間でDID地区だったという状況をもとに「夜間とDID の両方の許可を持っていた事業者」に国交省がローラー作戦で全員電話したという事件でした。

所有者特定のためです。

これが機体登録制度ができた理由の一つでもあるのですが、こういった見知らぬドローンが皇居を夜間に飛んでいたことや、首相官邸で落ちたという時などに誰が所有者か分からなくれは追跡もできず手も足も出ません。

自動車ならばナンバーで追いかけることができますが、こういった事件になるとなかなか解決できないため、 結局「DIDでの夜間飛行を行えないとするルールをマニュアルに追加」するしかありませんでした。

元々はマニュアルに無かったものです。

これまで飛行マニュアルというものは、ひとたび何かあると追加削除されたり、それまで変更できていたものができなくなったり、その逆が起こったりしています。

そんな中でも「人又は家屋が密集している地域の上空では夜間飛行は行わない」というルールは独自マニュアルで変更はできません。

どう転んでもできません。

このマニュアルの文言自体が安全体制をそのまま指示していることになります。

目視外+夜間飛行の禁止

もう一つ、明確に禁止されている飛行法に「夜間+目視外飛行」があります。

このように明記されている以上、例えば花火大会で飛ばすときには包括申請ではできないということを意味します。

花火の中に入ったりまた花火を見下ろしたかったりドローンではいろいろな撮影ニーズがありますが、基本的に花火は150メートル以上で破裂しているのでドローンは150m以上を飛ぶことになります。

そういう高さになると花火もドローンのライトも紛れているので肉眼では追えなくなり、ほぼ目視外飛行になります。

従って「夜間の目視外飛行を禁じるこの包括申請用の標準マニュアル」では花火では飛ばすことはできないことになっています。

夜のFPVゴーグルつけたドローンの飛行も夜間中の目視外飛行となります。

従って、これも上記同様にこれを禁じている包括申請では飛ばすことはできないのです。

これも厳格な安全体制への縛りです。

機体の向きも、立入禁止も

夜間飛行を行う場合の体制も、夜間飛行においては目視外飛行は実施せず、機体の向きが視認できる機体を使う等、灯火装備(DJI機ならLEDのこと)された機体の使用がルールとなっています。

機体の向きを視認できるという点の意味するところは、遠く離れすぎると機体の向きわからなくなり、そうなれば結果として目視外飛行を招いてしまうのでそうならないように機体の灯りが認識できる範囲内での飛行に限定しなさい、ということです。

花火を例にとると、飛行の高度と同じ距離の半径の範囲内に第三者が存在しない状況での飛行を実施する…という規定があります。

要するに高く上げれば上げるほどその範囲・半径(ドーム)に人を入れることが出来ないということになります。

ところがこの内容では花火でドローンを飛ばすのはかなり厳しくなります。

200m あげたら半径200mに誰も入れない、誰も存在しない状況を確保するのは運営的にもかなり厳しい要求となります。

飛行ルールをあらわした「標準マニュアル」は、そのの中身はかなり厳格にルールが定められており、そのまま使うことができない使い勝手の悪さもあるくらいです。

行政書士の腕・知識・事前の段取り・交渉等、結果を導く要因はいろいろとあると思われますが、どうしても飛ばさなければならないときは、標準マニュアルのこの部分にこう書いてあるからダメだと鼻からあきらめるのではなく、過去に許可が下りた事例などを探して完全ではないにせよ何とか基準をクリアする方法を探すしかありません。

ただ、総じていえば、このように飛行マニュアルを細かく整える等、きちんと対策をとらなければ絶対に許可でないのが、この夜間飛行の厳しさです。

万全な補助者設置

目視外飛行においてもその実施にあたっては厳しい安全管理体制が求められています。

標準飛行マニュアルには「双眼鏡等を有する補助者のもと…」他、色々書いてありますが、この補助者についてもドローンの特性を十分理解させておくことと定められているわけです。

こちらは補助者についてももちろんドローンの特性の理解は必要なのでドローンの学校などでは「安全運行をするためのコース」などもあります。

具体的に補助者のためのスクールとしてカリキュラムを組んでいるスクールもあり、それくらい補助者は大事だということです。

物件投下は訓練修了した者に限る

目視外も夜間飛行もすべてそうですが物件投下も訓練終了者に限られています。

目視外も夜間飛行もシステム上の入力は1時間からとなっていますが訓練の時間の決まりは特にはありません。

この物件投下についても5回という制限はあるあるだけです。

非常時の連絡体制

あらかじめ警察署と消防署等の連絡先を調べ、いざとなったら連絡せよという決まりです。

ドローンが落ちる場合でバッテリーが燃える場合があります。

火事になる可能性もあるの消防署等の連絡調べて事故が起きたら直ちに連絡できるようにして国交省などにも連絡入れるようにしないといけません。

事故の非常時のことしか書いてありませんが、生きたノウハウとして言えるのは「警察だけは事前に連絡しておく」ということです。

これは断言できます。時に都内の街中は必ずしておくことです。

やはり今現在でもドローンに対してネガティブなイメージを持っている方がいるので普通に飛んでいるだけで問答無用で警察に通報する方がいます。

その際の警察への説明の時間、つまり事業として奪われる時間たるや相当な損害になります。

そうならないように必ず警察には事前に話を通しておくようにしてください。

これはあまり知られていない重要ポイントとなります。

無人航空機の点検・整備記録

報告の義務はありませんが点検・記録というのは飛行マニュアルに記載されています。

つまりここに書いてある以上は事故が起こった際に記録があるかどうか及びその内容を確認されるということです。

記録がなされていないと飛行マニュアルに違反したとして罰せられることになります。

 

追記

ここにあげた数点でも、かなりの縛りの強さを理解いただけたかと思います。

ただ、駄目なものはだめだと鼻から思うのも、今後のドローンの発展の後押しにはなりません。

包括申請ではなく「場所を特定した個別申請」を行って許可を取得するという方法でトライする方法をとったりします。

やはり基本は基本として禁止されている事なので、安全対策の面やドローンそのものが大丈夫かどうか等、様々な角度で判断されるため、結果許可が降りないというケースは多々あります。

それくらい、夜間の目視外飛行は厳格に禁じられています。

それでも安全体制を厳格に整備することで禁止事項も部分的に許可される場合があります。

長崎のハウステンボスで行われたドローンレースはまさに「夜間中の目視外飛行」であり且つイベントのようなものでした。

この時もいろいろな条件がついたものの結果的に個別申請により許可承認は下りたという事例でした。

まさにケースバイケースなのですが、何が何でもできないという申請もあれば、出来るものも結構多くあります。

行政書士矢野法務事務所は東京都八王子にある全国対応型の事務所です。
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