ドローンのイベント上空飛行が包括申請では飛ばせない理由

包括申請では許可されない空域

包括申請を依頼される方の中には、「イベント上空の飛行も加えて欲しい」とおっしゃる方が数多くいらっしゃいます。

イベント上空は、場所と時間を特定した個別申請でなければ許可はでません。

ここでは、その個別申請が許可される基準(審査基準)について解説します。

個別申請(国交省認定機+航空局標準マニュアル使用)
55,000円(税込)~

大垣事故以来の厳しい基準

それまで包括申請(一年間・全国)で飛ばせていたイベント会場の上空については、2017年11月の岐阜県大垣市でのドローン墜落事故で負傷者が出て以降、個別申請でなければ許可が出ない空域となりました。

イベント上空ドローン落下事故の教訓「催し場所上空の禁止」

全てのドローン飛行に適用される「基本的な基準」に加え「イベント上空の飛行」は「追加基準」が設けられています。

追加される基準

多数の者の集合する催し場所の上空における飛行に関わる追加基準

機体と操縦者に関する追加基準

機体・操縦者

機体
・第三者および物件に接触した際の被害を軽減する構造を有すること
例:プロペラガード・衝突した際の衝撃を緩和する素材の使用またはカバーの装着等

・想定される運用により、10回以上の離陸および着陸を含む3時間以上の飛行実績を有すること。

操縦者
・意図した飛行経路を維持しながら無人航空機を飛行させることができること

安全確保のための体制

安全確保のための体制

第三者の上空で無人航空機を飛行させないよう、次に掲げる基準に適合すること

ア)飛行させようとする経路およびその周辺を事前に確認し、適切な飛行経路を特定すること

イ)飛行経路全体を見渡せる位置に、無人航空機の飛行状況および周囲の気象状況の変化等を常に監視できる補助者を配置し、補助者は無人航空機を飛行させる者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行うこと

ウ)飛行経路の直下およびその周辺に第三者が立ち入れないように注意喚起を行う補助者の配置等を行うこと

エ)催しの主催者等とあらかじめ調整を行い、次表に示す立ち入り禁止区画を設定すること(※)

飛行のコードと立入禁止区画

〇20m未満・・・・・・・飛行範囲の外周から30m 以内の範囲
〇20m以上50m未満・・・  〃  40m    〃
〇50m以上100m未満・・・  〃   60m   〃
〇100m以上150m未満・・・   〃  70m    〃
〇150m以上・・・・・・・飛行範囲の外周から落下距離(当該距離が70m 未満の場合にあっては70m とする)以内の範囲

オ)風速5m/秒以上の場合には飛行を行わないこと(※)

カ)飛行速度と風速の輪が7m /秒以上となる場合には、飛行を行わないこと(※)

※機体に飛行範囲を制限するための係留装置を装着している場合、第三者に対する危害を防止するためのネットを設置している場合又は製造者が落下距離を保証し飛行範囲外周から当該落下距離以内の範囲を立入禁止区画として設定している場合は不要。

なお、落下距離とは、飛行の高度および使用する機体に基づき、当該使用する機体が飛行する地点から当該機体が落下する地点までの距離として算定するものをいいます。

これは製造者に確認するしかありません。

 第三者上空飛行がやむを得ぬ場合

このイベント上空の飛行でも、原則として第三者の上空で飛ばすことは禁止されています。

しかし、やむを得ず第三者の上空を飛行させる場合に備えて「機体の重量に応じた基準」を満たすことを条件に認めています。

最大離陸重量25kg未満

①機体に関する追加基準

1)飛行を継続するための高い信頼性のある設計及び飛行の継続が困難となった場合に機体が直ちに落下することのない安全機能を有する設計がなされていること・・・例えば

1)安全機能を有する設計の例
〇バッテリーが並列化されていること、自動的に切替え可能な予備バッテリーを装備すること又は地上の安定電源から有線により電力が供給されていること。
〇GPS等の受信が機能しなくなった場合に、その機能が復帰するまで空中における位置を保持する機能、安全な自動着陸を可能とする機能又はGPS等以外により位置情報を取得できる機能を有すること。
〇不測の事態が発生した際に、機体が直ちに落下することがないよう、安定した飛行に必要な最低限の数より多くのプロペラ及びモーターを有すること、パラシュートを展開する機能を有すること又は機体が十分な浮力を有する気嚢等を有すること 等

2)飛行させようとする空域を限定させる機能を有すること・・・例えば

2)飛行空域を限定させる機能の例

〇飛行範囲を制限する機能(ジオ・フェンス機能)

〇飛行範囲を制限する係留装置を有していること等

3)第三者および物件に接触した際の危害を軽減する構造を有すること

3)危害を軽減する構造の例

〇プロペラガード

〇衝突した際の衝撃を緩和する素材の使用又はカバーの装着等

②無人航空機を飛行させる者に関する追加基準

〇意図した飛行経路を維持しながら無人航空機を飛行させることができること
〇不測の事態が発生した際に、無人航空機を安全に着陸させるための対処方法に関する知識を有し、適切に対応できること
〇最近の飛行の経験として、使用する機体について、飛行を行おうとする日からさかのぼって90日までの間に、1時間以上の飛行を行った経験を有すること

③安全確保体制に関する追加基準

〇飛行させようとする経路及びその周辺を事前に確認し、できる限り、第三者の上空を飛行させないような経路を特定すること
〇飛行経路全体を見渡せる位置に、無人航空機の飛行状況及び周囲の気象状況の変化等を常に監視できる補助者を配置し、補助者は、無人航空機を飛行せる者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行うこと
〇飛行経路周辺には、上空で無人航空機が飛行していることを第三者に注意喚起する補助者を配置すること
〇不測の事態が発生した際に、第三者の避難誘導等を行うことができる補助者を適切に配置すること

最大離陸重量25kg以上

①機体に関する追加基準

〇航空機に相当する耐空性能を有すること・・・例えば
→規則附属書第1において規定される耐空類別がN類に相当する耐空性能

②無人航空機を飛行させる者に関する追加基準

〇意図した飛行経路を維持しながら無人航空機を飛行させることができること
〇不測の事態が発生した際に、無人航空機を安全に着陸させるための対処方法に関する知識を有し、適切に対応できること
〇最近の飛行の経験として、使用する機体について、飛行を行おうとする日からさかのぼって90日までの間に、1時間以上の飛行を行った経験を有すること

③安全確保体制に関する追加基準

〇飛行させようとする経路及びその周辺を事前に確認し、できる限り、第三者の上空を飛行させないような経路を特定すること
〇飛行経路全体を見渡せる位置に、無人航空機の飛行状況及び周囲の気象状況の変化等を常に監視できる補助者を配置し、補助者は、無人航空機を飛行せる者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行うこと
〇飛行経路周辺には、上空で無人航空機が飛行していることを第三者に注意喚起する補助者を配置すること
〇不測の事態が発生した際に、第三者の避難誘導等を行うことができる補助者を適切に配置すること 

主催者との事前調整が極めて重要

これらの追加基準に加え、安全確保のための体制として、催しの主催者等とあらかじめ調整を行い、観客、機材等から適切な距離を保って飛行させることが必要になります。

冒頭にも述べましたが、申請は「個別申請」になります。

スケジュールが決まっているイベントの場合は特に段取りが重要となってきますので、申請の前にあらあじめイベントの主催者等と調整を重ねて、飛行ルールや諸条件に対する理解を得たうえで申請に臨む必要があります。

ここが他の飛行との大きな違いとなることを認識しておきましょう。

下に「花火大会」を例に詳しく解説していますので参考にしてください。

花火大会でドローンを飛ばしたい時に必要な条件と申請方法

 

ドローン輸入販売TOHASEN社の飛行許可申請も受任しています

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