【包括申請】補助者が必要な場合・不要な場合
包括申請で補助者を配置せず看板やコーン等の設置で代替できるのは、第三者の立入りを確実に制限できる場合です。この「確実に」…がその判断を分けるキーワードです。確実に制限できず第三者立入の可能性が少しでも残る場合には、立入の発見・注意喚起・飛行中止の指示ができる「補助者」の配置が必要となります。
エックス投稿日:2024年12月10日
近年、ドローン利用が幅広い分野で進んでおり、その操作や安全運用に関するルールも厳密化しています。
特に、包括申請で補助者を配置せずに運用を行う場合、一定の条件を必ず満たす必要があります。
この条件を正しく理解し、適切に運用することが、事故防止やトラブル回避につながります。
今回は「第三者の立入りを確実に制限する」という包括申請の条件に焦点を当てて解説します。
このページで分かること
包括申請の「第三者の安全確保」
包括申請とはドローンを特定の条件下で安全に運用することを前提として、一定期間内での複数の飛行を包括的に許可する制度を指します。
通常の飛行申請(個別申請)と異なり、飛行ごとに許可を取る手間を省き効率的な運用を実現するための仕組みです。
しかし、一方でこの包括申請には厳しめの条件があり、その一つが「第三者の安全確保」です。
その為に最も有効とされるのが補助者の配置です。
補助者の役割
「補助者」とは、ドローン操縦者を補佐し、周囲の状況を把握しながら適切な対応を行う人員のことで、以下のような役割を担います。
• 第三者の立入りを発見
物理的な立入り制限が不完全な場合、第三者の立入りを即座に見つけることが重要です。
• 注意喚起と誘導
第三者が立ち入った場合、速やかにその場を離れるよう声をかけたり誘導したりします。
• 飛行中止の指示
必要に応じて、操縦者に飛行中止を指示し、安全を確保します。
このように、補助者を配置することで、飛行中のリスクを最小限に抑えることができるため、運用者が不測の事態に迅速に対応できる環境を整えることが可能です。
補助者を配置しない場合
上記のような重要な役割を持つ補助者ですが、これを「配置せず」に行う飛行も許されています。
第三者を確実に制限できること
完全に閉鎖された私有地や、フェンスで囲まれた敷地内での飛行ならば、第三者が物理的に立ち入る可能性はなく、人の目や手を介せず安全を確保することができます。
このように、確実に安全が確保できるような環境下であれば補助者を配置しない飛行が許されています。
ただし、このケースが認められるのは「第三者の立入りを確実に制限する」ことができるからで、補助者配置が不要となるケースとはこの点が完全にクリアされていることが必須条件です。
つまり、この「確実に」という表現が、運用者にとって重要な判断基準となるということです。
「確実に制限する」とは、飛行エリア内に第三者が入る可能性を物理的・運用的に完全に排除することを指します。
従って、補助者を配置せずにこの「確実に制限する」という条件を満たすには、以下のような対策が必要となります。
確実に制限する方法
物理的なバリケードの設置
バリケードやフェンス、看板やコーンなどを設置して、ドローンが飛行中であることを第三者に知ってもらいエリア内に立ち入ることを防ぎます。
これらのツールは「心理的効果」だけでなく、実際に進入を妨げる役割も果たすため、豊富な設置が効果的です。
ここでのポイントは、第三者が確実にわかるように「明示する」ことが義務付けられていることです。
第三者に知られなければ何もならないからです。
監視と警戒の徹底
物理的な制限があっても、第三者がうっかりと立ち入る可能性があります。
監視カメラや警備スタッフを配置することが推奨されます。
飛行エリアの明確化
飛行エリアを明確に示すために、十分な表示や事前告知を行います。
前述の看板もその一つであり、更に近隣住民へのチラシの配布やホームページでの告知もこれに当たります。
そして、上記のいずれかでも不十分と判断される場合に、補助者の配置が求められるということです。
不特定多数の人が出入りする場所では、「確実に」第三者の立入りを制限することが難しくなります。
この場合は、補助者を配置し、視認や誘導を行うことで安全性を高める必要があります。
まとめ
ドローン運用において、「第三者の立入りを確実に制限する」という条件は、安全運用の大前提となります。
そのキーポイントは補助者を配置することですが、補助者を配置せずに飛行する場合は特に事前の計画や対策が不十分であれば、第三者への危険を引き起こす可能性が高まります。
運用者として、現場ごとの状況を的確に判断し、必要に応じて補助者を配置することが、安全なドローン運用の鍵となります。
安全性を重視しながら、ルールを守った運用を心がけてください。
【詳細解説】補助者に代わる…
補助者に代わる立入管理区画
補助者なし目視外飛行のルール
DIDを補助者なし目視外で飛ばす方法
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