操縦者と機体に関する資料は面倒
ホームページ掲載機はこの面倒な資料を一部省略できます。
このページで分かること
省略できる機種と操縦者の要件
飛行許可申請には本来多くの関連資料の提出が必要となるのですが、この面倒な関連資料の提出が免除される場合が二つあります。
ドローンの機種に基づく場合と操縦者の要件に基づく場合の二つです。
機体関連の資料
まず、ドローンの機種の中に資料の一部を省略できるドローンがあります。
国に認められているドローンがそれで「ホームページ掲載機」と呼ばれています。
国土交通省のホームページに「資料の一部を省略できる無人航空機」というタイトルで、国交省に機能と性能が認められた、いわゆるお墨付きのドローンのリストが掲載されているのですぐに判ります。
このリストに掲載されているドローンは、申請の際に下の画像のような機体資料の一部(機体の写真、性能や飛行方法についての説明書等)を省略することができたりするので、機種にもよりますが比較的申請が楽になります。
リストには、資料の一部を省略できる機体について一つずつ具体的に省略できる資料が細かく記載されて出ています。
下の画像が「資料の一部を省略できる無人航空機」のリストです。
このリストは国土交通省のホームページに掲載されているPDFリンクから確認できます。
国土交通省:資料の一部を省略することができる無人航空機
試験飛行などを経て国に安全性を認めてもらった上でこのリストに掲載され、更に提出資料が省略されるとなれば、単純に許可申請がしやすくなるので機体メーカーにとってもユーザーにとっても非常に嬉しいことです。
HP掲載機の記載内容は慎重に確認
リストには、資料の一部を省略できる機体について一つずつ具体的に省略できる資料が細かく記載されて出ています。
リストにある「確認した飛行形態の区分」という欄を見るとA からG までアルファベットが記載されています。
アルファベットごとにそれぞれ下記のような飛行形態の安全基準について確認が済んでいるという意味です。
A. 基本的機能及び性能
B. 進入表面等の上空又は地表若しくは水面から150mの高さの空域における飛行のための基準
C. 人又は家屋の密集している地域の上空における飛行、地上又は水上の人又は物件との間に所定の距離を保てない飛行、多数の者が集結する催し場所の上空における飛行のための基準
D. 夜間のための基準
E. 目視外飛行(補助者有り)のための基準
F. 危険物の輸送を行うための基準
G. 物件投下を行うための基準
区分A~Eで省略できる資料
A~Eで省略できる資料は次のようなものです。
- 機体及び操縦装置の設計図又は写真(多方面)
- 運用限界及び飛行させる方法が記載された取扱説明書の写し
- 追加装備を記載した資料(第三者上空の飛行を除く)
資料を用意し提出する作業負担がなくなる分だけ申請者側には作業がとても楽になります。
ただし、その内容や意味をよく理解しないと違反に直結するケースがあるので要注意です。
この点について詳細を解説した下の記事を参考にしてください。
令和7年12月に終了
このリストは新しいドローンが国交省に認められる度に更新されているのですが、国交省からは以下の達しが出ています。
上記資料に掲載する無人航空機に係る申請において書類の一部を省略可能とする運用は令和7年12月に終了します。
新たに発足した機体認証制度との兼ね合いからの措置と考えられます。
詳細記事:国交省ホームページ掲載機飛行形態区分
操縦者関連の資料
そして、操縦者によっても資料を省略できる場合があります。
これは「技能認証」というものです。
「技能認証」とは、国交省で決められた一定の基準を満たし、国交省のホームページに掲載されたドローンスクールが行う技能試験のことです。
この試験に合格するとドローンスクールから証明書が発行されます(国が認定する操縦ライセンスとは別)。
許可申請をするときにこの証明書を一緒に提出すると操縦者に関する資料の一部を省略することができます。
申請の条件である「10時間以上の操縦経験」や知識面をスクールで学んでいるからです。
技能認証の注意点
日本で多く飛ばされている DJI のドローンの多くがホームページ掲載機であり資料一部省略できるので基本的に申請そのものは楽です。
ただ、技能認証について注意しなければならないことがあります。
それは、民間のドローンスクールの技能認証の受講や試験を経ないと許可承認を取得できないわけではないということです。
時々、‘うちのスクールを受講しないと許可申請取れない’という営業のうたい文句を掲げているドローンスクールを目にしますが、しっかりとしたドローンの知識や操縦の時間経験があって安全に飛ばせるのなら飛行許可承認はおります。
もちろん正しい知識と技が早く学べるという点では良いスクールに通うことは価値があり、スキル習得の近道になるというのも事実です。
ただ必ず受けなければならないというわけではないという点は誤解しないようにしましょう。
国家資格の操縦ライセンス制度
これについては国家資格の操縦ライセンスも同じで、国家ライセンスを取得していなくても、許可申請をしていてルールを守って飛ばせばます。
但しこのライセンスがないと飛ばせない飛ばし方というのが2022年12月以降に登場しました。
「第三者上空の飛行、補助者なしでの目視外飛行」です。
レベル4と呼ばれるこの飛行は操縦ライセンスがないと飛ばせない飛行となります。
正確には「1等ライセンス+1級機体認証+飛行許可+安全対策」が全て揃っていなければ飛ばすことはできません。
ドローン飛行の基本【国土交通省:無人航空機の飛行許可・承認手続き】
四十七都道府県別ドローン規制と飛行許可申請手続き
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