観光協会はキーパーソン

ドローン空撮の宿命

国交省許可を持って航空法を守ったとしても、飛ばされる側の立場にある者が許可しなければドローンは飛ばせません。

ドローンとはそういうものです。

しかし、遠方の観光地での空撮は、地元のルールも知らず土地勘も全くなく、頼れる先が役所等の行政機関だけとなりがちです。

見知らぬ土地でのドローン飛行の宿命、とも言えますが・・・。

観光協会は中立的な立場

日本の観光地のどこにでもある「観光協会」の中には、最近徐々にドローン空撮の「地元ルール」を定めているところが出始めています。

今や観光協会という存在は、ドローンで撮影される観光地にとっての利点をよく理解している一方、土地の事情や気候にも通じていて、住民や他の観光客の生の苦情も耳に入る立場です。

観光協会は決して飛行許可を出す立場ではありません。

その点は誤解してはいけません。

そうではなく、条例等で規制している行政機関とはまた違った「最もドローンの飛行現場に近い相談窓口として中立的な立場」と言えるのではないでしょうか。

実際にあった出来事

これは実際にあった出来事です。

あるダムを空撮する為に、ダム管理事務所にも管轄の役所にも事前に許可を得て、当日いざ飛ばそうとして人口湖のボート乗り場から出動しようとした・・・まさにその時の出来事です。

乗り場の管理人さんが慌てて止めに入りました。

「聞いていない。今日ドローンが飛ぶことを観光のお客さんたちに何も伝えていない。警察に通報する人もいるかもしれない。お客さんに墜落してケガでもさせたらどうする」

正式に許可をもらっていることを何度訴えても、聞いていない・・・の一点張りだったそうです。

最終的には折れてもらったそうですが、この間、一時間のロス・・・。

観光協会が経営する貸しボート屋でした。

この方は、観光協会の許可が必要だと言っているのではなく、一言でも言ってくれていれば伝えるべき人たちに注意ができたのに。。。という善意からの姿勢です。

場所によっては、そういった部分も担っている協会もあるということです。

問合せフォームを使う

電話での相談も迷惑がかかる場合もあるので、最も良いのは現地の協会のサイトに設置されている「問合せフォーム」を活用して、具体的な飛行計画(飛行日時・場所等)を記載し、飛行の可否や地元ルールがあればそれを教えてもらうよう、あらかじめメールを送ってお願いすることです。

そうしておけば、観光協会にとっても調べる時間もできて、突然の電話よりもより正確なフィードバックをしてくれます。

そうすれば、結果として正確な情報が取得でき、その後の手続きも円滑に進むでしょう。

協会は許可を出す立場にはない

ただ、これぐれも注意が必要なのは「観光協会は飛行の許可を出す立場ではない」ということです。

協会とコンタクトがとれただけで「許可をもらっている」と誤解し他言する方もいらっしゃいますが、本来、善意で相談に乗って頂いている観光協会の厚意を裏切ることにもなりかねません。

そこは、誤解のないようにお願い致します。

観光サイトは熟読

観光サイトは準備段階からじっくり見ておくことをお勧めします。

偶然に掘り出し物が見つかったり、ご当地の自慢どころが判るから・・・ということではなく、ドローンに関する「ルール」を見落とさない為です。

逆に最近は、積極的にドローン空撮を奨励しているような観光地も出てきています。

以下に、観光協会のリストと協会毎の観光サイトを掲載しました。

飛行計画にご活用ください。