DID飛行は許可必要?判断基準まとめ:矢野事務所

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人口集中地区(DID)は、ドローンを飛行させるうえで最も重要な判定基準の一つです。

DIDに該当する区域では、原則として国土交通省の許可が必要となり、誤った判断で飛行すると違反となる可能性があります。

本記事では、DIDの定義、地図を使った確認方法、飛行する際に必要となる許可、さらに実務で注意すべきポイントまでを行政書士の視点で整理しました。

初めての方でも理解しやすいよう、調べ方から安全運用までを一つの記事で網羅しています。

ドローンをDID地区で飛ばす

DID地区でのドローン申請基準

人口集中地区(did)とは?

人口集中地区(did地区)とは、日本の国勢調査で設定される統計上の地区のことで、人口密度4000人/k㎡以上の地域が相互に隣接して人口が5000人以上となる地域のことです。

国⼟地理院地図で⼈⼝集中地区という箇所を押すと、アメーバ状のものが出てきます。

この地図に現れた⾚い部分が無条件でドローンの飛行が禁止されており、飛ばす為には国交省の飛行許可申請が必要となる空域となります。調べ方は下記で紹介しています。

5年に一度更新

このdid地区というのは総務省の統計で約5年に1回変わります。

直近の国勢調査が2020年度(令和2年度)でしたから、現在は令和2年バージョンで地区指定されています。

以下で日本全国の人口集中地区を確認してみてください。

令和2年国勢調査 人口集中地区全国図

誤解の多いエリア

無条件で許可申請が必要

⼈⼝集中地区と指定されているエリアの上空は、飛行許可申請をし許可承認を取得しなければドローンを飛ばすことができない空域です。

ドローンが不具合によって墜落した際に、下にいる人や物に接触する危険のある飛行だからです。

この空域は「空港周辺・高度150m以上・緊急用務空域」と並んで飛行が厳しく禁止されている4つの空域の一つです。

この⼈⼝集中地区は通称DID(ディー・アイ・ディー))と呼んでおり、飛行許可申請においては空港周辺や150m以上の上空の許可申請とは違ってかなりポピュラーな申請です。

申請者のほぼ全員がこのDID上空での飛行許可を取得していると言っていいくらい一番多い申請空域となっており他の禁止空域と⽐べると20倍以上の申請件数になっています。

現状、事業でドローンを活⽤する⽅で、このDIDの許可を持ってない事業者は存在しないといっても過言ではありません。

周りに人がいなくてもNG

よくあるお問い合わせに「⾃分の敷地だから」とか「実際に誰もいないところだから」という理由で飛行許可申請をしていないという事例が⾮常に多く出ています。

これは完全にNGです。

そこが自宅の庭であっても、周囲に人がいなくても、そこがDIDである以上は無許可では飛ばせません。

驚くくらい多くの方が無知のあまりDID地区にもかかわらず無許可で飛行させているのです。

この許可を持っていなければ趣味であれ事業活動であれ、航空法違反となり罰則(50万円以下の罰金)の対象となるので、この飛行許可は必ず申請してください。

ドローン関連の様々な案件をお受けする行政書士にとって、この許可を持っているかどうかをチェックすることが⼤事な業務の⼀つになっているくらいです。

人口集中地区の調べ方

DID地区の調べ方はインターネットを使います。

国⼟地理院地図

インターネットの国土地理院地図で「⼈⼝集中地区」という箇所を押すと、赤色のアメーバ状のものが出てきます。

 地理院地図(電子国土WEB)

この地図に現れた⾚い部分が「DID地区」で、無条件でドローンの飛行許可申請が必要となる空域となります。

どんな理由であれ、国土地理院地図上に⾚い色で示されたところでドローンを⾶ばす際はほぼ100% 許可申請が必要です。

ご⾃⾝の⼟地だとしても、実際に⼈がいない状況下であっても、その土地がこのマップの中で⼈⼝集中地区(DID地区)に⼊っていたら、必ず許可申請が必要となります。

ここを勘違いしている⽅がいまだに⼀定数いらっしゃるのが実態ですが、これは致命的な誤解です。

ほぼ100%許可が必要であることから、これは最も多い許可申請となるのも当然のことです。

DIPS2.0

国土交通省が提供しているドローン関連申請手続用のシステムです。

この中に「飛行計画の通報」というメニューがあり、ここで「飛行計画の参照」を選ぶと以下のような画面が現われ、左側にあるメニューバーから人口集中地区を選べば確認できます。

地図上の赤い地帯が人口集中地区です。

人口集中地区以外も調べられるので便利なシステムです。

利用する為にはDIPS2.0のアカウントを取得することが必要です。

ドローンフライトナビ

国土地理院の地図の他にもう一つ、その土地がDID地区かどうかを調べるのに手っ取り早いのは「ドローンフライトナビ」といわれるアプリです。

今のところiPadやiPhone等 iOSの端末でしか使えないのですが無料のアプリとして有用です。

国⼟地理院の情報をそのまま引っ張ってきている地図が搭載されているので、その正確性については多くのドローンスクールも認めていて、実際業務の中で使われている⽅も多いアプリです。

またこのアプリでは、人口集中特だけでなく「空港等の周辺」や「空港飛行禁止空域」さらに「小型無人機等飛行禁止法による飛行禁止区域」についても同時にチェックできるので非常に便利です。

無料で⾒れるのでiOSの端末を持っている⽅はあらかじめダウンロードしておいてください。


ドローンフライトナビ

いつでも気軽に開けて、住所を⼊れるとすぐにそこが空港の近くなのか⼈⼝集中地区なのか、その他にも⼿続きが必要なエリアなの(例;⼩型無⼈機等⾶⾏禁⽌法という警察の⼿続きが必要なエリア)かが判ります。

その他にもマップのサービス機能はいろいろ出てはいますが、国⼟交通省の飛行許可審査基準である国⼟地理院地図の次に信⽤度が⾼いのがこのドローンフライトナビです(Androidは未対応)

その他にも⼆、三個出てはいますが余計なものが載っていたりの正確性に少し疑問があったり、そもそも更新がされていなかったり等、不安なものも多いので、まず国⼟地理院地図をベースに飛行禁止エリアを把握していけば問題はありません。

飛行許可が不要の場合も

人口集中地区(DID地区)であっても、そこが屋内や周囲・上部がネットで囲まれた場所での飛行であれば、国土交通大臣の許可は必要ありません。

航空法は空の法律であり、屋内はその対象外だからです。

屋内であれば有人の航空機も飛んでいなく衝突の心配はありません。

また不特定多数の人がいるような環境でもなく危険性が少ないこともその理由です。

倉庫や体育館などが最適ですが、屋外でもドローンが飛び出してしまうようなことが防げる「ネットで囲む」措置も屋内とみなされますので、ドローン規制が適用除外となっています。

▶ DIDで飛行できるか不安な方はこちらから相談できます 

▶ 空域・許可の可否判断はこちら(全国対応)

クリアしなければならない基準

以上が、DIDに関する規制の内容とDIDの確認方法そして適用除外のケースです。

ここからは、DID上空飛行を行うために必要な条件を解説します。

法律で厳格に定められているこれらの条件は、かなり複雑でボリュームもある内容なので、わかりにくい箇所は流し読みして頂いても大丈夫です。

クリアすべき三規制

どんな「飛行許可」においても、三つの規制をクリアすることが要求されます。

次の三つの規制がそれです。

クリアすべき三規制(詳細は割愛)

1.機体の性能及び性能に関する規制

2.飛行させる者の飛行経歴・知識・技能に関する規制

3.安全確保体制に関する規制

これら三つの規制は、飛行許可を取得する為に定めれらた「規制のくくり」ととらえておけば良いでしょう。

人(操縦者)・モノ(機体)・環境(周辺体制)のそてぞれのくくりの中で定めたすべての条件が揃って始めて、安全に飛行できることを意味しているのです。

そしてこの3つの「くくり」に「DID上空での飛行ケース」が当てはめられて、具体的な条件が決められているのです。

以下に「DID上空での飛行させるための条件」を解説して行きます。

DID上空を飛行する条件

DID上空で飛行するには

「DID上空での安全飛行に適合した機体・操縦者・安全確保体制についての基準・条件」

を満たす必要があります。

人口集中地区上空でのドローン飛行における条件は二つに分かれます。

第三者の上空でドローンを「1.飛行させない場合」と「2.飛行させる場合」です。

1.第三者の上空で飛行させない場合

①機体に関する基準

〇第三者及び物件に接触した際の危害を軽減する構造を有すること
・プロペラガード等
・衝突した際の衝撃を緩和する素材の使用又はカバーの装着等

②操縦者者に関する基準

〇意図した飛行経路を維持しながら無人航空機を飛行させることができること

③安全確保体制に関する基準

〇飛行させようとする経路及びその周辺を事前に確認し、適切な飛行経路を特定すること
〇飛行経路全体を見渡せる位置に、無人航空機の飛行状況及び周囲の気象状況の変化などを常に監視できる補助者を配置し、補助者は無人航空機を飛行させる者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行うこと
〇飛行経路の直下及びその周辺に第三者が立ち入らないように注意喚起を行う補助者の配置等を行うこと

2.第三者の上空で飛行させる場合

実際に飛行経路下に第三者が存在する状態で飛ばす飛行は危険極まりない最高難度の飛行とされています。

これは「レベル4飛行」と呼ばれていて、現在の日本ではまだまだ実証段階にある状況です。

従って、まず「第三者の上空で飛行すことはできない」と考えて良いでしょう。

ここでは解説は省略しますが、簡単に言えば以下のような条件が揃えばレベル4は許可されます。

安全性・信頼性が高い「機体認証」を受けたドローンを使用すること。

操縦者が国家資格である「一等無人航空機操縦士」など、国が定めた技能証明(操縦ライセンス)を持っていること。

飛行方法・運航管理・安全体制(ルートの安全確保、墜落時の対策など)について国が定めるルールを守り、さらに許可・承認を受けること。

機体認証・操縦者資格・運航管理体制が揃っているという条件が整って初めて実施可能な飛行形態であるということを理解しておけば良いでしょう。

参考記事:ドローンレベル1-2-3-4&3.5とは

包括申請を使う

前述したように、最もポピュラーな申請対象がこのDIDですが、この飛行許可申請は「包括申請」で行います。

包括申請とは「同一の申請者が一定期間内に反復して飛行を行う場合又は異なる複数の場所で飛行を行う場合の申請は、包括して行わせることができる」という意味から呼称されている申請方式です。

包括申請ではDIDの他に「夜間飛行・人モノから30m未満飛行・目視外飛行」の許可が申請できます。

なので、申請の際にはこの4つを一括して申請するのがお勧めです。

国土交通省のシステム「DIPS2.0」で行います。

以下で、ご当地のDIDをご確認ください。

都道府県別:did上空を飛ばす

都道府県別:did上空を包括申請で飛ばす

許可が必要かどうかの判断だけでもご相談いただけます。

「この場所は飛ばせる?」「夜間・目視外は承認が必要?」「包括申請で足りる?」など、迷われた際は、行政書士として全国の案件に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

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