ドローンが山火事消火を邪魔した事件が生んだ緊急用務空域

法改正の背景にあった事件事故

機体登録、リモートID100g以上規制、操縦ライセンス、機体認証等々

近年の小型無人航空機に関する法改正は急激な速さで進められています。

これまでも繰り返し改正されてきた航空法の背景には、必ず重篤な事件事故があり

その当時には規制や予防策がなかったというものばかりです。

市長がツイッターで呼びかけた山火事

ドローンの事件事故その1・その2に続いて紹介します。良識を疑うドローン飛行を行った者が起こした事件です。
足利市山林火災消火活動中断事件
2021年2月27日、栃木県足利市の山林火災で火災現場付近で消火活動とは関係ないドローンを何者かが飛行させた影響で一時、ヘリコプターでの消火活動が一時間中断される事態になった。
和泉聡市長は同日の記者会見で、ドローンの飛行を絶対にやめていただきたいと呼びかけた。

ツイッターでも足利市長が呼びかけたそうです。

「大事なお願いです。ドローンを絶対に飛ばさないでください。先ほどヘリコプターとドローンが接近し、今空からの散水を止めています」

この森林火災は、2月の21日に火災が発生してから鎮火するまで23日間もかかった大規模火災でした。

毎日のようにニュースでも取り上げられていた山火事でしたが、ドローンによってこのような事態が起こっていたのです。

警察が捜査しましたが、結局このドローンの操縦者は判らずじまいでした。

関西空港でも正体不明のドローンが墜落しましたが、この事件も同様にこういうところでドローンを飛ばし一歩間違えば大事故に繋がりかねません。

飛ばす側のモラルなりコンプライアンスなりを正面から攻めるべき愚行です。

ツイッターでも、足利市長の意見をツイートをして、この操縦者を逮捕しろとかドローンの規制を強化しろという声で溢れかえってたようです。

SNSの世界では匿名性をいいことに誹謗中傷の場と化しています。

これまでの様々な事件を起こしたドローンの操縦者も匿名と同じでした。

そしてついに機体登録制度ができ、これからはもう匿名ではなくすぐの誰のドローンなのかがばれてしまいます。

緊急用務空域の誕生

この山林火災事件を受けてできたのが202161日施行、航空法施行規則に緊急用務空域が追加となりました。
改正航空法の飛行の禁止区域が、空港等の周辺150m以上の高さ、人口密集地域の飛行禁止エリアに加えて、こちらの緊急用務空域が追加になったのです。

警察消防活動等緊急業務を行うための航空機の飛行が想定される場合に、無人航空機の飛行を原則禁止する区域を指定しインターネットなどに公示します。

そして無人航空機を飛行させる場合は、飛行開始前に飛行させる区域が緊急用務空域に該当するか否か確認することを義務づけるということです。

つまりドローン飛ばす前には航空局のホームページをチェックして緊急用務区域に該当していないかを確認しなさい、ということです。

ただ、施行されてから今日まで緊急用務空域が指定されたことはまだ一度もありません。

そして、注意すべき点は改正航空法というのが100gグラム以上の無人航空機が対象ですが、この緊急用務空域については100g未満も含めて、全ての無人航空機が対象になります。

海外では幼児の失明事故も

この他にも姫路城にドローンを衝突させて書類送検された事件や浅草の三社祭でドローンを墜落させ威力業務妨害で少年が逮捕された事件、皇居に夜間、ドローンが飛来にした事件もあります。

海外では人身事故の件数もかなり多く、中にはドローンのプロペラが幼児の目に刺さって失明したというような痛ましい事故もあります。

飛行前のチェック

何より最優先すべきことは安全です。

そのためにも、守るべきことは飛行前のチェックです。

飛行前確認、飛行計画、リスクアセスメント、注意上空の安全、健康、プロペラの状態、プロペラガードの装着、バッテリーの状態、そしてリターン・トゥ・ホームのコード設定…。

有人機のパイロットが離陸前に二人係や三人係で時間をかけて入念にチェックすることと本質は同じなのです。

賠償責任

事業者の方は当然加入していると思いますけれども、個人で趣味でやられている方で、機体保険は加入していても賠償保険が未加入ならば、自分を守ることと相手方にも十分な補償をする両面から必ず加入しておいた方が良い。

保険料の方も年5000円からや1200円からという保険もあります。年に数回しか飛ばさない人は、こういったスポットの保険もおすすめです。

事故や事件を振り返りながら、将来どれだけ有望なドローン業界・ドローン産業であっても、安全やコンプライアンスという基盤がなければ、非常に用途が限定された特殊機器としての位置づけしかあたえられないことでしょう。

「ドローンの首相官邸落下事件」を見る
「イベント上空からのドローン落下事故」
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