ドローン機体登録は所有者を特定|矢野事務所

ドローン機体登録は所有者を特定:矢野事務所

ドローンの機体登録制度は、「登録して番号を取得したら終わり」と思われがちです。

しかし実務では、登録後に止まるケースが少なくありません。

修理、製造番号変更、機体交換、リモートID、DIPS変更など、登録後に発生する管理の方が実は重要です。

機体登録制度の本来の目的は「飛行許可取得」ではなく、飛んでいる機体の所有者を特定できる状態を作ることにあります。

この記事では、制度の背景だけでなく、登録後に止まりやすい実務論点を行政書士の視点から整理します。

機体登録制度ができた理由

制度の背景には、飛行中の機体所有者が把握できなかった問題があります。

事故や不審飛行が起きても、「誰の機体なのか」が分からなければ安全措置や追跡ができません。

そこで導入されたのが機体登録制度です。

目的は許可取得ではなく、所有者特定です。

車のナンバープレートと同じ考え方ですが、ドローンは空を飛ぶため、飛行中でも識別できる仕組みが必要になりました。

登録したら終わりではない理由

ここが実務では非常に重要です。

登録番号(登録記号)を取得しただけで管理が終わるわけではありません。

  • 修理
  • 機体交換
  • 製造番号変更
  • 機体追加
  • リモートID変更

これらが起きた場合、登録情報や飛行許可情報の修正が必要になることがあります。

取得後の管理まで含めて成立して初めて「運用」になります。

修理で止まるケース

DJI機などでは修理後に製造番号が変わることがあります。

見た目は同じ機体でも、内部的には別機体扱いになるケースがあります。

すると機体登録情報と一致しなくなります。

さらに飛行許可申請側も旧番号のままだと整合しません。

実際に、修理後の製造番号変更に気づかず飛行して問題化したケースもあります。

機体が戻ってきたら外観だけでなく製造番号確認も必要です。

DIPS側も止まる

機体登録だけ更新しても終わりではありません。

DIPS許可側の機体情報も変更が必要になる場合があります。

登録番号変更後にDIPS情報を修正していなければ、実務上は整合性が崩れます。

申請制度の流れについては、飛行許可申請書は何を見られているのかでも整理しています。

制度は別々に見えて、実際は連動しています。

リモートIDも所有者特定制度の一部

登録制度と切り離せないのがリモートIDです。

これは飛行中の機体情報を電波で発信する仕組みです。

警察や関係機関は受信機で確認できます。

つまり登録番号だけではなく、飛行中の所有者特定まで制度化されたということです。

制度全体は「誰が飛ばしているか分かる状態」を目指しています。

登録しても飛ばせるとは限らない

ここも誤解が非常に多い部分です。

機体登録したから飛べるわけではありません。

包括申請があっても飛ばせないケースが存在します。

詳しくは包括申請でも成立しない飛行とは|矢野事務所でも整理しています。

機体登録は入口です。

本体は現地条件、空域、第三者管理、運航設計です。

最後は運航管理で決まる

機体登録制度は「番号を貼る制度」ではありません。

所有者特定、変更管理、修理管理、許可管理を含めた継続管理です。

実務では、操縦だけではなく管理全体で止まることが多くなります。

この考え方は、ドローンは操縦でなく運航管理|矢野事務所でも整理しています。

機体を飛ばすのではなく、運航を維持できるかが本質です。

◆ドローン運航は『事後説明』を前提に設計する◆

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