
ドローンレベル1〜4では判断できない理由|矢野事務所
ドローンの「レベル1〜4」は飛行形態の分類ですが、レベルの数字だけでは「飛ばせるか」は判断できません。
実務で必要なのは、レベルではなく、場所・第三者管理・立入管理・監視体制まで含めて成立する設計になっているかを見ることです。
同じレベルであっても,
- 場所(第三者の有無)
- 立入管理の成立
- 監視体制
- 飛行経路の設計
によって、必要な許可・安全措置・申請方法は大きく変わります。
本記事では、レベル1〜4の整理に加えて、実務でどう判断すべきかまで解説します。
このページで分かること
結論|レベルではなく「成立条件」で判断する
レベル1〜4はあくまで分類であり、許可の要否や運航の成立を直接決めるものではありません。
実務では、次のように整理します。
- レベル → 飛行形態の分類
- 許可 → 空域・方法の法規制
- 成立 → 第三者管理・体制設計
つまり、「レベルが何か」ではなく「成立する設計になっているか」が重要です。
▶目視外飛行の判断はこちら
目視外飛行の成立条件と判断整理
▶立入管理の整理はこちら
立入管理区画の設計と判断基準
ドローンレベル1・2・3・4とは?
ロードマップ上の到達点のこと
ドローンのレベルは、「空の産業革命」に向けた社会実装のロードマップにおける到達点を示す概念です。
同時に、その到達点を実現するための飛行形態としても整理されています。
- レベル1:目視内・操縦飛行(基本的な飛行)
- レベル2:目視内・自動飛行(プログラム飛行)
- レベル3:目視外・無人地帯(補助者なし)
- レベル4:目視外・有人地帯(補助者なし)
四つの分類の考え方
レベルは次の3つの軸で整理されています。
- 有人地帯か無人地帯か(第三者の有無)
- 操縦か自動か
- 目視内か目視外か
これらの組み合わせによって、レベル1〜4が定義されています。
ドローンレベル1
目視内+操縦飛行
肉眼で機体を確認しながら手動操作する基本的な飛行です。
ただし、この分類だけで許可の要否や運航の成立が決まるわけではありません。
ドローンレベル2
目視内+自動飛行
あらかじめ設定したルートを自動飛行させる形態です。
ただし、飛行場所や第三者管理によって必要な措置は大きく変わります。
ドローンレベル3
目視外+無人地帯(補助者なし)
山間部や河川など、第三者がいない環境での目視外飛行です。
ただし、「無人地帯」は雰囲気ではなく、第三者が立ち入らないと説明できるかで判断します。
ドローンレベル4
目視外+有人地帯(補助者なし)
第三者上空での飛行が可能になる最も高度なレベルです。
ただし、制度要件と運航体制の両方が成立していなければ実行できません。
カテゴリーとの違い
レベルと混同されやすいのが「カテゴリー」です。
- カテゴリーⅠ:特定飛行に該当しない
- カテゴリーⅡ:立入管理措置あり
- カテゴリーⅢ:立入管理措置なし
レベルは飛行形態、カテゴリーはリスク管理の枠組みです。
分類としては整理できますが、それだけで案件がそのまま成立するわけではありません。
レベルが分かっても、その案件がそのまま通るとは限りません。
実務では、「レベル3だから」「レベル4ではないから」といった整理だけで進めると、別の理由で止まる案件が多くあります。
特に次のような前提で進めている場合は注意が必要です。
レベルは分類にすぎません。
どの条件なら成立すると言えるのかを先に見抜く必要があります。
レベル3.5の登場
レベル3.5は、立入管理を前提としつつ柔軟な運用を可能にする制度です。
ただし、条件設計が不十分なままでは成立しません。
まとめ
ドローンのレベル1〜4は、飛行形態を理解するための整理です。
しかし実務では、
- レベルだけでは判断できない
- 許可と運航成立は別問題
- 第三者管理と体制設計が核心
許可が取れることと、運航が成立することは別問題です。
◆ドローン運航は「事後説明」を前提に設計する◆
許可があっても、現場で止まる案件は少なくありません
ドローン運航は「許可が取れるか」ではなく、現場で最後まで成立するかで判断する必要があります。
- 第三者管理は維持できますか?
- 監視体制は機能しますか?
- 中止判断は定義されていますか?
- 関係者への説明は通りますか?
これらが整理されていない案件は、許可があっても現場で止まります。
※飛行許可申請「のみ」のご相談にも対応しています

