航空法違反ドローンの罰金と懲役刑
航空法の罰則は、最大100万円の罰金と2年以下の懲役です。
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22,000円(税込)
独自マニュアル付き
このページで分かること
罰則の全体像
規制対象となる飛行の空域又は方法に違反して飛行させたとき
飛行前の確認をせずに飛行させたとき
航空機又は他の無人航空機との衝突防止をしなかったとき
他人に迷惑を及ぼす飛行を行ったとき
機体認証で指定された使用の条件の範囲を超えて特定飛行をおこなったとき 等
事故が発生した場合に報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき 等
技能証明を携帯せずに特定飛行を行ったとき
飛行日誌を備えずに特定飛行を行ったとき
飛行日誌に記載せず、又は虚偽の記載をしたとき
やってしまいがちな違反
やってしまいがちな罪状となる行為を解説します。
飛行前の確認忘れ
第百五十七条の六第四号で処罰されます。
飛行の前にドローンの機体そのものを確認して、接続機器は大丈夫か、バッテリは十分か、緊急用務空域に入っていないかどうかなど、飛行前確認を万全に行ってください。
この確認の不備も罰則の対象になっています。
有人機のパイロットが出発前にコックピットの計器や車輪やエンジンを時間をかけて入念にチェックしますが、あれをイメージしてください。
補助者なしでの飛行
第百五十七条の六第四号により処罰されます。
次に、補助者を配置しない操縦者単独での飛行。
これにも違反すると罰せられます。
補助者には、ドローンの飛行経路全体の安全状態を監視する役割と第三者の立ち入りを制限する役割が求められていますので、最低二人は必要と言えます。
飛行の範囲によって更に増員が必要な場合もありますし、二つの役割が一人で完全に果たせる狭い範囲なら1名でも良い場合があります。
人数は法律で定められてはいませんが、とにかく操縦者単独では飛ばせません。
「第三者の上空は絶対無理」ということと一緒に「単独操縦は出来ない」ことをしっかりと認識しておいてください。
レベル3や3.5、レベル4飛行などで補助者を配置しない目視外飛行等、新たに認められた飛行だけが例外となっており、これら以外では操縦者単独での飛行は基本できません。
但し、現地の飛行経路の下をフェンスで囲ったり等して立入管理措置を行ったときは補助者無しで飛ばすことが認められています。
しかし、この場合も飛行経路の下に第三者が絶対に入れない程度の立入管理措置でなければ認められません。
一人で飛ばせないと包括申請の意味がない…と言う方も結構います。
よくあるのがカメラマンの方などで、一人で景色を撮りたい、山で飛ばしたいとかそういう方々が行政書士に訴えてこられますが、ここは諦めていただく他はありません。
包括申請して許可を取得をした時点で、人口集中地区飛行・目視外飛行・夜間飛行・第三者・第三者物件から30m以内の飛行というものが可能となります。
ただし一人では飛ばせないので、ここだけはくれぐれも忘れないでください。
知らずに飛ばしている方や事業者が非常に多いので、くどいようですが「第三者の上空」と「単独操縦」は一切できないので気を付けてください。
レベル4という飛行形態が2022年12月から新たに加えられ、第三者上空の飛行や補助者なしの単独操縦が解禁となりましたが、これは「一等ライセンス+一等認証機体+飛行許可承認」のすべてが揃った場合にのみ許されていることに注意です。
現行の飛行許可申請だけで、第三者上空を単独操縦で飛行させることは禁止されています。
未登録機体での飛行
第百五十七条の四により処罰されます。
登録機体の変更届漏れ等も第百六十一条で処罰されます。
飛行許可よりも罰則が重いのが機体登録です。
機体登録の方が申請作業は簡単なようですが、これを怠ると50万円の罰金または1年以下の懲役刑となります。
今飛んでいるこのドローンはどこの誰のドローンか……これをいつでも分かるようにすることが、まず事故や軽犯罪そしてテロを防ぐための入り口だからです。
車のナンバー或いは車検証と同じと思って頂いて良いでしょう。
機体登録したデータが反映されたリモートIDの電波が警察当局に受信されると、ドローンの所有者が特定され追跡をかけることができます。
禁じられている空域で飛ばされているドローンのIDを受信したり、或いは電波そのものが受信できないことからリモートIDを搭載していない違法機体であることが判明したりと、ドローンの機体登録制度の発足はドローンによる防犯や違法飛行取締りの第一歩となる体制のスタートと言えます。
夜間に皇居にドローンが飛来したとき、所有者の追跡が出来なかったという反省は、ここまで厳しいルールを生みました、これまでは「無許可でも50万円払えばいいでしょう」という飛ばし屋もいて縛りが弱い印象もありましたが、これからはそうはいかなくなったのです。
機体登録がされているということが確認されて機体登録と共に発行される登録記号という車のナンバーのようなものをと飛行許可申請とを結びつけ、この二つを紐付けて申請するルールに変わりました。
従って、飛行許可申請のオンラインシステムであるDIPSでも、機体登録の番号と違うものが入力されていたら許可はおりず飛ばせません。
この機体登録なしで飛ばせるのは2022年6月19日までに飛行許可が下りているものだけです。
その後約1年ぐらい過渡期を経て2023年の6月20日以降は、100%機体登録がされているドローンと飛行許可申請書の中にその登録記号が記載されている、そのような一対となった申請しか世に存在しないことになります。
飛行マニュアルに反した飛行
飛行許可が無事に下りたとしても、そこから申請者には最大の義務が課さられることになります。
それが飛行マニュアルです。
ドローンを飛ばすときのルールが細かく記載されいるものです。
これを頭に入れて現場で守って飛ばすことは当たり前のことなのですが、認知度が非常に低くく、許可だけ持っていて飛行マニュアルを見たことがないという方々がとても多いのです。
これを知らないで飛ばすことは目隠ししてドローンを飛ばしているのと同じレベルですので、気を付けてください。
行政書士にお願いして飛行マニュアルを一つ一つ確認していくことが最も確実です。
第三者上空での飛行
誤解している人が多いのですが、飛行許可承認申請をして許可を受ければ何でもできるかというとそうではありません。
何でもできると思っている人の方が多いのですが「ドローンは自由に飛ばせるわけではなくてこういうことはできない」…ということを認識してください。
許可承認を受けた場合でも第三者上空の飛行はできません。
許可を得れば30メートル以内の距離で飛ばすことはできるのですが、第三者の「上」を飛ばすことはできません。
「上」はダメなのです。
一つだけ第三者の上を飛ばせる条件があります。
2022年の12月の改正航空法で定められた
①免許ライセンスを持っていて且つ②機体の認証を受けていて且つ③許可承認も取得している
という条件です。
この条件以外に、第三者上空を飛ばすことは認められていません。
条例を知らないで飛ばす
ドローンに関する法令や規制は地方自治体の条例にもドローン規制として挙げられています。
全国には300近い条例があると言われています。
条例はドローンを飛ばすまさにその地域の決まりですから見落とすことなく必ず確認してください。
よく見ると連絡先のURLがリンク切れしている自治体もありますが、最低限連絡先やメールアドレスは明記してありどこに連絡すればいいのかは分かりますから、ちゃんと連絡をとって確認することを怠らないでください。
ちなみに東京の場合、公園の条例で禁止されていたりしています。
代々木公園等、有名な公園のすべてドローンはアウトです。
許可証を持っていても飛ばせません。
港湾関係や海上公園はこうした条例て結構規制されています。
別途手続きすれば飛ばせるケースもあるのですが原則飛ばすことはできないことになっています。
100g未満もNGに注意
そしてこれらの条例の注意点としては100g未満のドローンも規制対象となる条例がかなり多いということです。
小さいドローンだから大丈夫ということでもないので、ちょっとした練習をしたいときなど必ず確認してください。
また、迷惑行為として一括りにされている条例などもあり航空法は関係なく「禁止」というところもあります。
ドローンを規制した条例一覧は国交省のホームページではすごく探しにくい隅の方にありますが、随時更新されてはいるのでドローンを飛ばす都度、ドローン規制条例を確認してください。
条例違反はそのほとんどが「過料」の対象です。
アルコール・薬物
第百五十七条の四にて処罰されます。
アルコールや薬物の影響下で飛ばすことは絶対にやめてください。
一部条件付きではあるものの懲役になり車の飲酒運転と同じ重い罪となります。
酔っぱらってコントロールを失うとドローンはあらぬ方向へ飛んでいき簡単に見失ったりした結果、人に危害を加えたり物件の損傷につながります。
有人機衝突の予防をしない飛行
人が乗っている航空機と他の無人航空機ドローンとの衝突を予防するように飛ばしてください。
人が乗っている有人機が来たら速やかに空域を譲ってください。
これも怠ると罰則の対象です。
有人機と無人機とでは、基本的には人が乗っている方が強いです。
他人に迷惑を及ぼすような飛行をしないこと
ドローンは凶器になり得ます。
他人に迷惑を及ぼす飛行
第百五十七条の六第五号により処罰されます。
単純に危険な飛行や急降下したり、急な旋回をさせたり、人にぶつけるような飛行というのはNGです。
ガイドラインを守る
以上のようにドローンは安全性を確保するために、様々なルールが定めれれています。
下のガイドラインを必ず読んで、飛行の際にも印刷して常に携行することを心がけましょう。
無人航空機(ドローン、ラジコン機等)安全な飛行のためのガイドライン
罰則条文
第百五十七条の六 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
第百六十一条次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の過料に処する。
番外:都道府県別・場所別手続き
ドローン飛行の基本【国土交通省:無人航空機の飛行許可・承認手続き】
行政書士矢野法務事務所の所在地は東京都八王子市ですが、北海道や九州の案件もお受けする全国型の事務所です。
ドローン法務に詳しい当事務所にご依頼頂き、手間の要らない確実な飛行許可申請を行いましょう。
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