屋根点検ドローンを補助者なしで飛ばす
住宅の屋根点検者等、小規模事業者の悩みの一つである補助者について解説します。
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独自マニュアル付き
このページで分かること
補助者なしで飛ばしたい
費用負担及び補助者確保の難
「補助者なしで飛ばしたい」
当事務所への相談の中でも比較的多くの方から聞かされる悩みです。
特に比較的小規模規模事業者の多い住宅屋根の点検業の方にとって、一人の補助者を起用するにはそれなりのコスト(人件費等)がかかってしまい、また費用の心配が無くても、補助者として相応しい人をその都度確保することはそう簡単なことではありません。
このお悩みの背景にあるのは、最近益々規制が厳しくなったドローン規制の下では、もはや違反飛行はできないというきちんとした認識と順法精神です。
やはり常に補助者を配置して安全を確保してもらいたいのですが、どうしても一人で飛ばせざるを得ないケースに備えて、以下に補助者なしで飛ばす方法を解説します。
飛行マニュアルに義務が明記
操縦者の憲法でありルールブックである「飛行マニュアル」には、補助者の配置について明記されています。
飛行マニュアルは、航空法で言う特定飛行を行う際に義務とされる飛行ルールで、これを守ることを条件として飛行許可が与えられています。
最も多くの方が使われてる航空局標準マニャアル02には「3.安全を確保するために必要な体制」の章で次のように書いてあります。
(5)飛行させる際には、安全を確保するために必要な人数の補助者を配置し、相互に安全確認を行う体制をとる。
(6)補助者は、飛行範囲に第三者が立ち入らないよう注意喚起を行う。
補助者は、飛行範囲に第三者が立ち入らないよう注意喚起を行う役割を負わなければならないとされ、このことから補助者なしで操縦者一人で飛ばしてはならないという決まりになっています。
補助者の代わりになるもの
補助者以外の方法を容認
ただし、この「安全を確保するために必要な体制」が補助者の設置だけかというと、そうではないのです。
飛行マニュルは、続けて次のようにも示しています。
なお、塀やフェンス等を設置することや、第 三者の立入りを制限する旨の看板やコーン等を飛行範囲や周辺環境に応じて設置することにより立入管理区画を明示し、第三者の立入りを確実に制限するこ とができる場合は、これを補助者の配置に代えることができる。
立入管理区画を明示すること
つまり、どうしても補助者を設置できない場合には、記述のような立入管理措置を実施すれば良いということです。
例えば住宅の屋根点検では、家屋が塀やフェンスに囲われている場合も多く、第三者の自由勝手な敷地内侵入は制限されていると云えます。
フェンスのある工場内などは、「第三者の立入りを確実に制限する」ことが可能ですが、住宅の場合は開放部あるので、確実性は確保しづらい場合もあります。
確実な制限をする為には、敷地の開放部に標識で立入禁止を明示することで「安全を確保するために必要な体制」が可能となり補助者の配置に代えることが出来ます。
確実に制限できるかどうか
確実な制限
家屋が塀やフェンスに囲まれていない住宅もあります。
このような場合は、第 三者の立入りを制限する旨の看板やコーン等を敷地の四隅や開放部に設置したり、敷地の形状次第では周辺をロープで囲うことにで立入管理区画の明示とし、補助者の配置に代えることが出来ます。
ここで、重要な点は「第三者の立入りを確実に制限する」ことです。
①もしも第三者立入の可能性が残る場合には、立入りの発見・注意喚起・飛行中止の指示ができる補助者が必要となること。
②補助者の配置が不要となるのは、第三者の立入りが確実に制限でき、立入りの監視が不要の場合だけであること。
この2点を忘れずに、第三者の立入りを確実に制限できる「立入管理区画の明示」を徹底することが大切です。
できれば、いつも車のトランクにコーンやロープ等の「標識セット」が積まれていることがベストではないでしょうか。
包括申請で目視外が可能
第三者の立入りを確実に排除できるのなら、飛行許可は「場所を特定しない申請(包括申請)」で可能です。
また第三者の立入りを確実に排除できるのなら、目視外飛行も包括申請で可能となっています。
ただし、もしも第三者の立入りの可能性が排除できない場合で、補助者なしの目視外飛行をするためには、危険度が大きく増すため包括申請ではなく「場所を特定した申請(個別申請)」を行う必要があります。
関連記事:補助者なし目視外飛行のルール
DIPS申請での立入管理措置
DIPSでの飛行許可申請の際に立入管理措置の方法を選ぶ場面があります。
補助者を配置せず立入管理区画を明示して行う飛行させる場合は「立入管理区画を設定する」を選んでも、補助者を配置するを選んでもどちらでも大丈夫です。
飛行マニュアルに合ったように「これを補助者の配置に代えることができる」となっているので「立入管理区画を設定する」だけを選んでも良いです。
両方を選んでも差し支えありません。
尚、「立入禁止区画」という選択肢はイベント上空飛行の際に義務づけられている措置です。
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【番外】場所別の規制と手続き
飛ばせる場所と規制【県別】
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国立公園で飛ばす【県別】
山で飛ばす【県別】
観光地で飛ばす【県別】
海で飛ばす【県別】
みなとで飛ばす【県別】
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文化財空撮で飛ばす【県別】
灯台で飛ばす【県別】
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