
登録講習機関選定に潜む訓練許可の闇:矢野事務所
【不適切事項】として当局が指摘した、訓練用の飛行許可の未取得問題。未取得のまま訓練や受検させている講習機関が今だにあると聞き驚いています。NK試験官の口頭試問に正答した受検者が実は許可書が何のことか理解してなかったという有り様。監査団体には鬼と化して頂きたい。暗澹たる気持ちです。
— drone高難度申請 矢野事務所 (@drone_nippon) March 4, 2025
このページで分かること
不適切な訓練が行われている実態
ドローン産業の急速な発展とともに、ドローン操縦の技能を学ぶための登録講習機関も数多く設立されています。
しかし、その中には、訓練に必要な飛行許可を適切に取得せずに、訓練や国家資格の受検を行わせているという由々しき事態が発生していると聞き、私は行政書士として大変な驚きと危惧を抱いています。
特に耳を疑ったのは、国土交通省の登録機関である指定試験機関(JDC)のNK試験官が実施する口頭試問で、飛行許可に関する質問に正しく回答できた受検者が、実はその「許可書が何のことか理解していなかった」という話です。
これは、単に知識が不足しているというレベルではなく、ドローンを飛行させる上で最も基本的な「許可の概念」そのものが欠落していることを示唆しており、極めて危険な兆候と言わざるを得ません。
このような不適切な訓練が横行している状況に、私は暗澹たる気持ちを覚えています。
ドローンは便利なツールであると同時に、一歩間違えれば重大な事故につながる可能性を秘めた航空機です。
その操縦者を育成する機関が、法規制の最も基本的な部分を軽視している現状は、看過できません。
飛行許可なく訓練を行うことの重大なリスク
では、なぜ訓練用の飛行許可を取得しないことが、これほどまでに問題なのでしょうか。
そのリスクは多岐にわたります。
1. 航空法違反となる可能性
ドローンを飛行させる場合、特定の条件下では航空法に基づき国土交通大臣の許可・承認が必要です。
講習機関が訓練のためにドローンを飛行させる場合、多くは「人口集中地区(DID地区)上空」や「人又は物件から30m未満での飛行」といった特定飛行に該当するケースがほとんどです。
これらの特定飛行を行うには、事前の許可・承認が不可欠です。
訓練のために飛行させているからといって、許可が不要になるわけではありません。
無許可で特定飛行を行った場合、操縦者だけでなく、その行為を指示・黙認した講習機関も50万円以下の罰金などの罰則の対象となる可能性があります。
2. 事故発生時の責任問題
万が一、訓練中にドローンが落下し、人や物に損害を与えた場合、適切な飛行許可を得ていない状態であれば、その責任はより重くなります。
保険が適用されない、あるいは補償額が限定される可能性も出てくるでしょう。
これは、受講者にとっても、講習機関にとっても、極めて大きなリスクです。
3. 受講者の安全意識の欠如
最も懸念されるのは、受講者の安全意識が育たないことです。
基本的な法規制の遵守を教えない、あるいは軽視する講習機関で学んだ操縦者は、「許可は必要ない」あるいは「取得しなくても問題ない」という誤った認識を持ってしまいます。
このような操縦者が現場に出れば、意図せず航空法違反を犯したり、安全を軽視した飛行を行ったりするリスクが高まります。これは、ドローン業界全体の安全性を脅かす行為です。
4. 業界全体の信頼性低下
一部の不適切な講習機関の存在は、真面目に安全な操縦者の育成に取り組んでいる他の多くの優良な講習機関の信頼性をも損ないます。
ひいては、ドローン産業全体の信頼性低下にもつながりかねません。
健全な発展のためには、このような不正を排除し、業界全体の質を向上させることが不可欠です。
ドローン講習機関選びの重要性:見極めるポイント
これから講習機関で学ぼうと考えている方は、このような実態があることを踏まえ、慎重に選ぶ必要があります。以下の点を参考に、信頼できる講習機関を見極めてください。
- 国土交通省登録講習機関であるか
これは最低限の条件です。国土交通省のウェブサイトで登録情報を確認しましょう。 - 訓練場所の飛行許可について明確な説明があるか
訓練を行う場所の飛行許可をどのように取得しているのか、その根拠を明確に説明してくれる先を選びましょう。具体的な許可証の提示を求めるのも良いでしょう。 - 座学で航空法規をしっかりと教えているか: 法規制の重要性を理解し、その内容を丁寧に教えてくれるかを確認してください。許可の必要性や取得方法について、具体的に解説しているかがポイントです。
- 実技訓練の安全管理体制が確立されているか
訓練中の安全対策が十分に取られているか、緊急時の対応マニュアルがあるかなどを確認しましょう。 - 質問に対して誠実に答えてくれるか
疑問点や不安な点に対して、曖昧な返答ではなく、専門的な知識をもって誠実に答えてくれる先を選びましょう。
私としては、このような問題に対し、監査団体には「鬼と化して」、より厳格な監査と指導を徹底していただきたいと強く願っています。
ドローン産業のためにも、そして何よりも空の安全のためにも、不適切な行為は一掃されなければなりません。
ドローン操縦者を目指す皆様には、単に操縦技術を習得するだけでなく、航空法規を深く理解し、常に安全意識を持って飛行を行うことの重要性を強く認識していただきたいと思います。
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