
ドローン認証機は製造者の「飛行規程」が優先
【認証機には】製造者が定めた「無人航空機飛行規程」なるものがあります。内容はかなり厳格で「人モノ30m内では補助者がいてもベラガード必須」というレベルだそうです。決定的なのは、この飛行規程が飛行マニュアルよりも優先するということ。RE:フライトコンサルティングの尾関代表が詳しいです。
— drone高難度申請 矢野事務所 (@drone_nippon) July 16, 2025
ドローンの安全運航を考える上で、航空法や飛行許可・承認申請に関する知識は不可欠です。
しかし、これから普及が進んでいく「型式認証機」を運用する際には、これらの法規制に加え製造者が独自に定めた「無人航空機飛行規程」の存在とその内容を深く理解することが極めて重要となります。
Xで触れたように「認証機には製造者が定めた『無人航空機飛行規程』なるものがあります」。
その内容はかなり厳格で、例えば「人や物件から30m以内では補助者がいてもプロペラガード必須」というレベルだそうです。
そして決定的なのは、この飛行規程が航空法上の飛行マニュアルよりも優先するという原則です。
このページで分かること
「飛行規程」はメーカーの安全宣言
「無人航空機飛行規程」(UAS Flight Manualなど、機体によって名称は異なる)とは、型式認証を受けたドローンの製造者が、その機体の設計特性に基づいて、安全な運用を行うために不可欠と定めるルール集です。
これは、型式認証を取得する際に国土交通省に提出され、承認された文書であり、メーカーがその機体の安全性を保証するための重要な前提条件となります。
この規程は、製造者がその機体の性能や限界、そして最適な安全運用方法を最も熟知している立場から作成されており「内容はかなり厳格」であることが一般的です。
飛行マニュアルに優先する原則
ドローン運航者が航空法上の許可を得るために作成・提出する「飛行マニュアル」(航空局標準マニュアルなど)は、運航者自身が守るべき安全基準を定めたものです。
しかし、「この製造者の飛行規程が、運航者の作成する飛行マニュアルよりも優先する」という原則は、多くのドローンユーザーが誤解しやすい、あるいは知らない可能性のある非常に重要な点です。
この「優先する」とは、航空法上の飛行許可の条件として提出する飛行マニュアルが、メーカーの「無人航空機飛行規程」に記載された運用条件に違反する内容であってはならないという意味合いです。
つまり、メーカーがその機体の安全性を保証するために定めた最低限の運用条件(飛行規程)が、運航者の作成するマニュアルの前提となるのです。
もし、運航者のマニュアルがメーカー規程よりも緩い条件を定めていれば、それは認められません。
メーカーの規程は、航空法規で定められた最低限の安全基準を上回る、より厳しい条件を課す場合があることを示しています。
プロペラガード義務の具体例
「人や物件から30m以内では補助者がいてもプロペラガード必須」という具体的な規程は、DJIが定める厳格な安全基準の一例です。
例えば、DJI Mini 4 Proの公式UAS Flight Manual(無人航空機飛行マニュアル)には、「プロペラガードなしで、人または物件から30m未満の距離で飛行させることは禁止されています」と明確に記載されています。
これは、たとえ補助者がいて、航空法上の許可が下りていたとしても、この機体を30m未満で人や物件に接近させる際には、必ずプロペラガードを装着しなければならないことを意味します。
プロペラガードは、機体が人や物件に接触した際の危害を軽減するための重要な安全装置であり、メーカーがこれを義務付けることで、事故のリスクを最小限に抑えようとしています。
プロペラガード使用時のその他の制限(DJI Mini 4 ProのUAS Flight Manualより)
プロペラガードの装着は安全性を高める一方で、機体の性能に影響を与えるため、以下のような厳格な運用制限が課せられます。
- 最大飛行高度が120m、最大飛行距離が500mに制限されます。
- 障害物検知機能が利用できなくなり、インテリジェント飛行モード(FocusTrackなど)も使用できません。
- 目視外飛行(BVLOS)は許可されず、操縦者はドローンを目視可能な範囲内で維持する必要があります。
これらの制限は、プロペラガード装着時の安全性を高めるための具体的な措置であり、運航者はこれを遵守する義務があります。
認証機運用の責任と知見
認証機体(型式認証を受けたドローン)は、飛行許可申請が簡素化されるなど、運航者にとって多くのメリットをもたらします。
しかし、それは同時に、そのメーカーが定める厳格な「無人航空機飛行規程」を深く理解し、遵守する責任が伴うことを意味します。
ドローン分野に精通した「RE:フライトコンサルティング」の尾関代表のような専門家がこの点に詳しいとされているように、運航者は航空法だけでなく、自身が運用する機体ごとの製造者発行の「無人航空機飛行規程」を熟読し、それを日々の安全運航に活かす必要があります。
これが、認証機運用における真のプロフェッショナルな知見の一部であり、安全確保への揺るぎないコミットメントを示すものです。
まとめ
ドローンの認証機体運用には、製造者が定める「無人航空機飛行規程」という厳格なルールが存在し、これが航空法上の飛行マニュアルに優先するという重要な原則があります。
特に「人や物件から30m以内では補助者がいてもプロペラガード必須」といった具体的な制限は、安全運航の必須条件となります。
認証機がもたらすメリットを享受するためには、この製造者の飛行規程を深く理解し、その全ての条件を遵守することが、安全かつ適法な運用を継続するための鍵となります。
私たちドローン関係者は、航空法規だけでなく、機体ごとの特性に応じた運用ルールも徹底することで、ドローンの安全な社会実装に貢献していく必要があると思います。
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