
認証機DJI Mini 4 Proの注意点|PGで目視外不可:矢野事務所
【型式認証機MINI4PROの飛行規程】には「PG使用時は目視外は許可されず操縦者は常に目視で操作する必要あり」とあります。PG装着すると障害物検知機能が停止され自律回避ができなくなるのだそうです。この技術的な制約を国家資格者の高いスキルでカバーされたし…とのメッセージが伝わって来ます。
— drone高難度申請 矢野事務所 (@drone_nippon) July 18, 2025
このページで分かること
はじめに
手軽さと高い飛行性能を両立し、二等無人航空機として型式認証も取得した「DJI Mini 4 Pro」。
この機体は、多くのドローンユーザーにとって魅力的な選択肢の一つです。しかし、その手軽さの裏で、安全運用に関わる重要な規程が見過ごされがちであることに要注意です。
特に、機体の保護を目的として装着する「プロペラガード」が、ある特定の飛行方法を制限する要因となるのです。
今回は、DJI Mini 4 Proの飛行規程に定められた、プロペラガード装着時の思わぬ制約と、その背景にある技術的な理由、そして操縦者に求められることについて深く掘り下げて解説します。
飛行規程に明記された制約
まず結論から申し上げると、DJI Mini 4 Proは「360°プロペラガード」を装着した状態では、原則として「目視外飛行」が許可されません。
これは単なる推奨事項ではなく、メーカーが定める公式なルールです。
Mini 4 Proの飛行規程とは
ドローンの「型式認証」とは、特定の機種の設計・製造過程が国の定める安全基準に適合していることを証明する制度です。
そして、型式認証を受けた機体には、メーカーが作成した「無人航空機飛行規程」が付属します。
これは、その機体を安全に飛行させるための取扱説明書であり、操縦者が遵守すべきルールブックです。
この飛行規程に従って運用することが、飛行許可・承認手続きの簡略化といった、型式認証の恩恵を受けるための絶対条件となります。
問題の条文とその内容
DJI Mini 4 Proの飛行規程には、プロペラガード装着時の運用制限について明確な記載があります。
要約すると、「プロペラガード装着時は、操縦者は常に無人航空機を目視の範囲内で操作しなければならない」という内容です。
これを知らずに、プロペラガードを装着したまま目視外飛行の計画を立てたり、実際に飛行させたりした場合、意図せず規程違反を犯してしまうことになります。
型式認証のメリットを活かすどころか、安全基準を逸脱した危険な飛行と見なされかねないため、厳重な注意が必要です。
なぜPG装着で目視外不可か
では、なぜ機体を保護するためのプロペラガードが、目視外飛行を妨げるのでしょうか。
その理由は、機体が誇る高度な安全機能そのものにあります。
技術的な理由を解説
DJI Mini 4 Proが備える大きな特長の一つに、全方向障害物検知システムがあります。
機体の前後左右上下に搭載されたビジョンセンサーが周囲の障害物を認識し、衝突を自動で回避する、非常に高度な安全機能です。
しかし、「360°プロペラガード」を装着すると、このセンサーの一部が物理的に覆われたり、ガード自体がセンサーの認識範囲に入り込んだりしてしまいます。
その結果、システムが正常に機能しなくなり、衝突回避や自動追尾といったインテリジェント機能(APASなど)が強制的にオフになるとのことです。
安全機能への依存
型式認証において国が機体の安全性を認める際、こうした「自律的な衝突回避機能」が正常に作動することは、評価の重要な前提となっています。
プロペラガードの装着によってその前提が崩れてしまうと、メーカーとしては機体の安全性を保証することができなくなります。
操縦者が機体から目を離す「目視外飛行」は、この自律的な安全機能に大きく依存する飛行方法です。
その機能が使えない以上、メーカーが飛行規程で目視外飛行を禁止するのは、安全に対する責任を果たす上で当然の措置と言えるでしょう。
型式認証と操縦者の技能
この一見すると不便な制約は、ドローン運用における非常に重要な本質を教えてくれます。
技術と人間の技能の関係性です。
制度の裏にあるメッセージ
「プロペラガード装着により障害物検知機能が停止する、、、故に、目視で飛行させなければならない。」
この規程は、裏を返せば「機体の自律的な安全機能に頼れない状況下では、操縦者自身の目と技量で安全を確保しなさい」という、メーカーから操縦者への強いメッセージとして読み解くことができます。
技術は万能ではなく、あくまで操縦者を補助するものです。
最終的な安全責任は、常にプロポを握る操縦者自身にあるという原則を再認識させられます。
国家資格者の役割
まさにこのような状況で真価を発揮するのが、無人航空機操縦者の技能証明(国家資格)です。
特に一等資格者は、機体の自動制御に頼らず、あらゆる状況下で自らの操作技術によって機体を安全に制御できる能力を証明された操縦者です。
障害物検知機能が使えないのであれば、自らの目で周囲の状況を常に監視し、危険を予測し、正確なスティック操作で回避する。
この規程は、ドローン技術の限界を浮き彫りにすると同時に、それを補って余りある人間の高度な技能の重要性を示唆しています。
まとめ
人気を誇る型式認証機「DJI Mini 4 Pro」は、間違いなく優れたドローンです。
しかし、その性能を最大限に引き出し、安全に運用するためには、カタログスペックだけでは見えてこない「飛行規程」という公式ルールブックの熟読が不可欠です。
特に良かれと思って装着するプロペラガードが、飛行の自由度を奪う可能性があるという事実は、全てのユーザーが知っておくべき重要な知識です。
ドローンを飛行させる際は、機体の技術を過信することなく、その制約を正確に理解し、最終的には操縦者自身の技量と判断が安全の要となることを心に留めておく必要があります。
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